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EUはなぜ匿名の電子通貨に反対するのか?


EUはアンチ・マネーロンダリング(AML)問題で、特に電子通貨に焦点を当てた「新たな指導(new directive )」を発表した。EUが仮にそれをあまり重要でないと考えているにせよ、将来は大きな問題になる可能性はある。

アンチ・マネーロンダリングと自由

2017年6月までに遵守が求められているEU指導2015/849は、潜在的なマネーロンダリングを防ぐためのものだ。これは、1991年に最初の指導が出されて以来4度目の指導となる。マネーロンダリングに関するEUの定義は、それぞれの指導書の中で変わってきており、最新のものはBitcoinと電子通貨に的が絞られ、Walletsと仮想通貨の管理に対する新たな規制をゴールとしている。

今回の指導書を読んだ仮想通貨の関係者からは、Bitcoinがドラッグや兵器を購入するといった非合法な目的のために使われるかもしれないことを規制当局が恐れ、規制を強化するのではないかと懸念を示している。事実、現金と電子通貨は特に匿名性という点で似た性格を持っている。また、マネーロンダリングは、仮想通貨が登場する以前から存在してもいるからだ。

仮想通貨の主要な利点は、その自由さと匿名性、中央銀行にコントロールされないこと、そしてその取引はブロックチェーンというシステムを通じて執行されることである。関係者はまた、こうも指摘する。「ZCashやMoneroなど、ユーザーデータを隠しているものは別にして、ビットコインはそれほど匿名性の強いものではない」とも。

しかし、EUはこう指摘する。

「バーチャル・カレンシーの信頼性は、それが犯罪目的に使用されるならば高まることはない。また、匿名性は、その潜在的な利点とバーチャルな交換プラットフォームを使う者にとっては、より隠匿性の強いものになるだろう。こうした匿名性に関するリスクと戦うために、国家組織犯罪対策部は、バーチャルカレンシーの所有者の身分証明書を求める可能性がある。加えて、ユーザーには、自らの意思で、指定当局にそれを証明することを認めることもある。EUではまた、電子通貨ユーザーたちの名簿やWalletのアドレスといった情報を、これもユーザーたち自らの協力を求めた上で、中央データバンクに作成する可能性も示唆している。こうした動きの背景には、「疑わしい行動を禁じるために、バーチャルカレンシーのユーザーたちを監視することが主要な目的になっている」と当局は説明している。