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【日本フィナンシャルセキュリティーズ】志摩力男が徹底解説!「世界経済とマーケットの行方」


2017年4月15日(土)13時から、日本フィナンシャルセキュリティーズ株式会社主催によるセミナーが、同社6階のセミナールームで開催された。会場には80名近い参加者が駆けつけた。講師を務めたのは、志摩力男さん。ゴールドマンサックスやドイツ証券等、大手外資証券にてプロプトレーダーを歴任し、その後、香港にてマクロヘッジファンドマネージャーを務めたという経歴を持つ。現在も世界各地のトレーダーと交流し、現役トレーダーとして活躍する一方、メルマガなどを通じて個人投資家をサポートしている。今や、為替業界きってのトップアナリストといってもよい。

今回のセミナーのテーマは「世界経済とマーケットの行方」。主にアメリカの政治・経済の実情と今後の見通しを解説しながら、主な通貨ペアの動きについて見通しを述べた。

ドナルド・トランプの人物像

まず、「ドナルド・トランプとはどんな人物か?」というテーマでは、「裕福な不動産業を営む家族の第4番目の子として生まれたが、素行不良のため、ミリタリー・アカデミーに転入させられた。酒やたばこは摂取せず、珈琲も飲まない。酒を飲まないのは、祖父や兄をアルコール依存症で亡くしているからだといわれている。誰かに相談したい時には、兄弟か、イヴァンカに相談する。ウエルダンのステーキを好み、握手が嫌い(潔癖性、手が小さい)。本は読まない、愛読書は聖書。プロテスタント(カルヴァン派、長老派教会)で、娘イヴァンカはユダヤ教に改宗。こうした人物がアメリカの大統領である。

法人減税はどうなる?

「法人税減税はどうなる」というテーマでは、トランプ大統領が素晴らしい税制改革を行おうとしても、財源がない。その際、国境税を導入した場合は、法人税減税は大規模なものになる。しかし、国境税なしの場合は、小規模減税になるか、それでも大規模減税を実施するかどうかは今のところ未知数である。

ただし、国境税は問題があると志摩さんは指摘する。その理由は、①導入に当たってはそう単純ではないこと、②相手国からの報復が懸念され、WTO違反を問われる、③ドル高を招く。単純な経済モデルでは、国境税の分だけ、米ドルが上昇すると考えられている。トランプやゲーリー・コーンは国境税に反対しているので、実現可能性は20%以下だと見る。国境税を導入した場合は、減税がしょぼいものになってしまう可能性もある。

法人税減税は為替市場に及ぼす影響

国境税の導入は為替市場にどんな影響を与えるのだろうか。志摩さんはこう解説する。国境時を導入した場合は、それが20%だとすると、米ドルは、10%から20%上昇する。減税規模も大きくでき。法人税率は15%から20%になる。そして、米ドルは20%超上昇してもおかしくはない。一方、国境税の導入がない場合、法人税減税は小規模なものになり、法人税率は25%から30%となる。そして、米ドルの上昇も限定的だろうと。

主要通貨ペアの見通し

そして、日銀の金融政策に触れたあと、今後の世界の政治日程を紹介し、最後は、主要通貨ペアの見通しに入った。

「米ドル/円」は、税制改革が成立しないことには、米ドル高の展望は描きにくい。「ユーロ/米ドル」は、15年8カ月のサイクルが実現するかどうか。ダウンサイドリスクがなくなったわけではないが、「ユーロ/米ドル」上昇の可能性のほうが高そうに見える。「ポンド/米ドル」は、イギリスは離脱条項を申請したが、経済状況はよいのだが、今後、投資の減退の可能性がある。購買力平価では、1.44あたりが適正値。「豪ドル/米ドル」は、三角持ち合い状況。長期的には底入れが近いように見えなくもないが、ブレイクを待ちたい。今年の後半に利上げがあると想定されている。「NZドル/米ドル」は、目先は重いが、買い場の可能性があるかも。今年、2回利上げすると見られている。

セミナーは志摩力男さんの講演のあと、参加者から活発な質疑応答があり、会場は盛り上がりを見せたあとに閉会した。

志摩力男さん公式ウエブサイト

志摩力男の実戦リアルトレード

<辻 秀雄>