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【株式会社アイネット証券】山中康司の「2017年為替相場の見通し」セミナーに潜入


2017年4月20日(木)、株式会社アイネット証券【関東財務局長(金商)第11号】主催によるループイフダン特別セミナー「2017年為替相場の見通し」が、パシフィックセンチュリー丸の内27階の同社のセミナールームで開催された。講師は、アセンダント代表の山中康司さん。参加者は50数名で、セミナーが始まる19時前には、ほぼすべての席が埋まった。

講演の内容は、ファンダメンタル、テクニカル、ループイフダンでの戦略だったが、話の中心はファンダメンタルが中心だった。

主要3極の金融政策

まず、最初に、「主要3極の金融政策」では、アメリカの利上げについて言及。3月15日に政策金利を0.75%から1.00%に利上げし、今後、年内に2回の利上げを予定していることは、すでにマーケットでは織り込み済みであるとし、ジャネット・イエレンFRB議長が会見するFOMCが6月、9月12月にあることから、これらのいずれかで利上げがされるものと指摘した。

では、利上げの時期をどう私たちは判断したらいいのか、ということについて、山中さんは、CMEで取引をされているFF先物の状況から「Countdown to the FOMC」というキーワードで検索すると、いつ利上げが行われるか、という可能性がわかると指摘した。セミナーでは、6月12月に利上げを見込んでいる人の割合が多かった。

一方、欧州については、ECB(欧州中央銀行)が以前からずっとマイナス金利政策をとっており、4月から債券購入額を200億減らして、月額600億にしたが、だからといって、ユーロが上がるかと言えば、それは間違いと指摘。そして、日本については、マイナス金利+日銀がイールドコントロールをしていることから、10年債券などの金利はほぼゼロ金利。そして、債券購入額も80兆円+ETF購入6兆円と巨額になり、この政策が後々災いをもたらすのではないかと危惧をしていると心情を述べた。

米国の政治

続いて、米国の政治状況については、ホワイトハウス、上下両院とも共和党が多数を占めており、政治的には安定はしているものの、トランプ大統領は共和党内にも反対派が多いため、今後、共和党の反対派とどうやって政策面で折り合いをつけていくのがかぎとなるが、トランプ大統領が選挙戦で掲げた公約については、実現への道のりは遠いと、指摘する。

減税については、どこに削減した財源を求めるかが不透明。インフラ投資についてはこれはやれるかも知れない。規制撤廃や雇用創出はある程度、成果がでるかもしれない、通商政策(保護主義)については、各国とのさまざまな障壁があり、一筋縄ではいかない状況にあるという。

通商政策

アメリカはいち早く、TPPからの脱退を決め、通商政策は個別に2国間での交渉に主眼を置いている。そして、大統領は対米黒字国への調査を命令する大統領例に署名。4月14日に発表された「為替報告書」には、中国、日本、ドイツの対米黒字上位3国に加えて、台湾や韓国、スイスも加えた6カ国について、為替監視リストに入れてしまった。ただ、中国については、当初、指摘していた「為替操作国」の認定は見送った。トランプ大統領が最初にいっていることとややトーンが弱まってきているようだ。

ただ、日本との2国間交渉になってくると、外圧に弱い日本という歴史的な背景もあって、何らかのかたちで、対米黒字削減を求められることは間違いがなく、その時の黒字削減のもっとも手っ取り早い方法として考えられるのが、為替操作で、ドル安円高の材料になる公算が大きいと指摘する。

為替政策

為替政策というのは非常にやっかいなもので、いったん、ある数字が提示されてくると、その方向に流れてしまう傾向が強いが、現在は、トランプ大統領が、「ドルは強くなりすぎている」と公言し、財務長官のムニューシン氏も「長期的なドル高はいいが、短期的に過度に強いドルはマイナス」と述べて、政権内では歩調が合っているように見えている。ただ、FRBがよくいっている「実質実効為替レート」でみると、現在の1米ドル108円と、10年前の120円ではどちらが、米ドル高かといえば、圧倒的に現在のほうが米ドル高というように、過去と比べると、為替の価値観も違ってきている。そこをどういうふうに政策としてとらえていき、今後、2国間の為替政策にどう影響を及ぼしてくるのか、注意をしなければならないと指摘する。

軍事政策

よもやの、アメリカ軍によりシリア空爆、さらに、朝鮮半島に向けての空母カールビンソンの派遣で、朝鮮半島は緊張の度合いを高めているが、これで、朝鮮半島に何ごともなければ、市場はリスクオフで、株安、円高の状況になる。しかし、いったん、有事となった場合には、日本売りの可能性がある。韓国や日本から資金等が逃避すると、株安、円安、債券安のトリプル安に見舞われる可能性が高い。有事の際の状況も以前とは変わってきており、2001年の同時多発テロまでは、何があっても米ドルが買われていたが、同時多発テロ以降はアメリカも危ないということで、有事の際にはとくに金やスイスフランが買われる用になった。さらに、リスクオンの場合には高金利通貨に手を出す人も多く、リスクオフの場合には、低金利通貨を買う場合が多いような傾向が見られる。

その他の材料

その他としては、日米経済対話が開かれたが、今回は最初ということもあって、お互いの主張で平行線まま集結したが、今後、アメリカは自国にとって都合のいい条件を日本に突きつけてくると思われるので、それにいかに対応するかが日本側の喫緊の課題となっている。ただ、日米財務相会談の席で麻生財務相が、「米ドル/円」は120円になっていないのだから、米ドル高円安ではないというような発言をした根拠がよくわからないが、勘ぐってみると、日米の間で「米ドル/円」の上限がそのあたりでお互いに了承済みと勘ぐりたくもなってくると指摘する。いずれにしても、7月のG20のサミットで為替については大勢が見えるのではないかと、述べた。

次に、フランスの大統領選にふれ、フランスの大統領選はこれまで一回の投票で決着が付いたことがなく、必ず決選投票に持ち込まれるのが常で、今回も極右反EUのルペンと、中道親EUのマクロンの二人の決選投票(結果として)となった。ただ、選挙の事前予想ほどあてにならないものはなくて、山中さん自身もなんどか痛い目にあったそうだが、さんこうになるのが、NHKのウエブサイトの候補者の政治的な傾向。的確によくまとまっていて、非常に参考になるという。

そして、イギリスの総選挙が6月8日に実施されることが決まったが、その時、マーケットは、株安になったが、ポンド円は3円29銭も高くなり、ポンド高になった。ただ、これがそのまま続くかといえばそうではなく、調整局面としての相場で、いずれ落ち着くのではないかと見ているという。ただ、ポンドが上がったので、オージー通貨もユーロも上がったし、スイスフランも買われたので、今後もポンドの動きは選挙までは要注意の状況ではないかと、指摘する。

ここまでの政治的な状況から、為替相場をながめてみると、「米ドル/円」は円高要因が高いし、ユーロは、何もなければ買われる方向にある。と、このあと、「米ドル/円」の相場の動向を解説して、1時間半にわたるセミナーは終わった。

<辻 秀雄>

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