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【カネツFX証券株式会社】藤田茂の「為替相場を斬る!」に潜入


カネツFXセミナー風景

2017年5月11日(木)、午前11時30分から、東京・八重洲北口の鉄鋼ビルディング8階の東京金融取引所のセミナールームで、カネツFX証券株式会社【関東財務局長(金商)第282号】の5月度セミナーが開催された。講師は、同社のコンサルティング部部長の藤田茂さん。参加者は男女併せて15名ほど。セミナーのテーマは「為替相場を斬る!」。

司会者の後を受けて、登場した藤田さんは開口一番、こう参加者に告げた。

カネツFXセミナー藤田氏「先月のセミナーで、米ドル円相場は5月5日から戻りますよ、といいましたが、確かに相場は戻ってきています。また、イースター前とイースター後では、新興国通貨や資源国通貨は動きが違っていて、イースター前は円高にふれますが、イースター後は上昇に転じますといいましたが、これもその通りになっています」

トランプ政権の景気刺激策と「米ドル/円」相場

そして、トランプ政権の景気刺激策に触れた。

「注目すべきは、減税やインフラ投資法の発表後は、一時的に「米ドル/円」相場は上昇しやすいが、財源確保や歳出削減をしない限り、実現は困難。共和党は穏健派から保守強硬派まで複数あり、30人以上の勢力を持つ下院保守強硬派(自由議員連盟)が妥協しない限り、法案を通すことは不可能。とくに、税源確保のために赤字国債を発行するとなったら、自由議員連盟は赤字発行が大嫌いですから、大反対をします」

さらに、FRBの利上げ問題に触れて、昨年の大統領選挙の時に、トランプが利上げをして良いが、ドル高にならないようにと言ったことに触れて、今後は持続的なドル高円安は、警戒を強めやすいと指摘。だから、114円あたりで「米ドル/円」で買い持ちしている方は注意をしたほうがいい。むしろ、「米ドル/円」は買いよりは売りのほうが良いかも知れないという。

注目すべき経済指標

そして、注目すべき経済指標について、こう述べる。

「トランプ大統領は、選挙公約で製造業の復活を掲げている。これは公約だから、トランプ政権が必ず実現をしないといけないものだ。そこで、われわれが注目しなければいけないのが、製造業関係の経済指標だ。たとえば、景気の善し悪しの判断基準になるのが、ISM製造業指数。さらに、NY連銀製造業指数やシカゴ連銀全米活動指数、リッチモンド連銀製造業指数、カンザスシティ連銀製造業指数などだ。これらの経済指標の結果は、『米ドル/円』相場を上下させるから、要注意」

さらに、もっとも注目しなければならないのが、「労働市場情勢指数(Labor Market Conditions Index)だと指摘する。労働市場情勢指数(失業率、労働参加率、平均時給や求人指数など19の指数で構成されている)が2016年1月からマイナスとなり、「米ドル/円」相場は、ドル売りを強めた。過去、米国がリセッション入りした半年から1年半は指数が悪化し、ドルが売られ、円高が拡大した、経緯がある。それだけに、労働市場情勢指数は、投資家にとって見逃せない指数なのだと、声を強める。

指数の見方について、こう解説する。

カネツFXセミナー藤田氏

「ゼロを基準として、ゼロ以下は悪化、ドル売り要因となる。ゼロ以上は改善で、ドル買いの要因となる。2~5が目安となり、それ以上は、利上げの可能性が高まりやすくなるのだ」

その後、2017年度は長期金利の利回りにも注目をすべきだという。5月の米国経済指標の結果が改善されれば、高めに推移しやすく、6月のFRB利上げ感の高まりが市場から出れば、金利が高めに推移するのは、6月中旬までか? 6月14日のFOMCの政策金利会合の後は、徐々に利回りが低下傾向を示すだろうから、「米ドル/円」相場は、金利(利回り)の上昇だと、米ドル買いになり、金利(利回り)の下落だと、米ドル売りとなる。

5月~6月中旬の「米ドル/円」相場

では、今後の「米ドル/円」相場はどうなるか? という命題に藤田さんはこう応える。

「『米ドル/円』相場のテクニカル重要ポイントの200日移動平均線は、108.45円~109.08円や、一目均衡表月足上値抵抗線は、109円付近で下げ止まった。5月から6月中旬にかけ、北朝鮮問題がないことや、米国の各製造業指数、耐久財受注などが改善を見せることや、5月は本邦からたいがい証券投資が高水準、生命保険会社の外債投資が活発化、米国の主要経済指標の改善が続けば、米国の10年債国債の利回りが上昇傾向を強めやすく、徐々に、『米ドル/円』相場は戻りを良そうしている。テクニカル面では、フィボナッチより、2016年12月15日高値118.64円~2017年4月17日安値108.12円より、61.8%戻し114.64円付近へ相場は一時的に戻りがあるのではないだろうか」

そして、ユーロ相場や豪ドル相場、南アフリカランド相場に触れて、約1時間半に及ぶセミナーは、無事に終わった。

このセミナーでは、アメリカの製造業指数や、労働市場情勢指数といったファンダメンタルの要素について、しっかり学べたことが今後の相場に役立つのではないかと、思った。そう言う意味では、投資家の皆さんにとっては、大変勉強になったセミナーだったと言ってよいだろう。

<辻 秀雄>