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米国商品先物取引委員会(CFTC)、「自動取引規則」のパブリック・コメント締め切りを5月まで延長


米国商品先物取引委員会(CFTC)、「自動取引規則」のパブリック・コメント締め切りを5月まで延長

米国商品先物取引委員会(CFTC)はアルゴリズム取引などの自動取引に関する新たな規則(以下「AT規則」)作りを目指して今年1月24日までパブリック・コメントを募集してきたが、1月23日、この募集期限を5月1日まで延長すると発表した。

AT規則は、デリバティブ市場でのアルゴリズム取引監視能力を高めるための規則として制定される。

米国の規制当局は2015年から、先物取引を行うコンピュータ・プログラムについて、その法制度整備と、関係するすべてのシステムもカバーするより厳しい検査を実現しようと試みている。新たな規則は、マーケットが活発な時に起きる「フラッシュ・クラッシュ」など、自動取引にまつわる潜在的リスクをも削減する標準的な規則とする。

新たな規則は2015年11月に初めて提案され、それ以来、先物業界からは自身の電子取引のソフトウェアのソースコードが、当局に差し押さえられるといった不安のため、強い反発が出ていた。CFTCはソースコード条項の第一の目的は、それを保護することを各社に求め、かつ市場が混乱した際に、CFTCがアクセスできるようにするためだとしていた。

この提案は後に混乱リスクとアルゴリズム取引によって引き起こされる他の問題を最小限にするためにと改められ、こうした問題が発生した際にCFTCが使えるツールとなることが確認された。その結果、アルゴリズムとそのソースコードや他の記録のリーズナブルなリスクコントロール、テスト、モニタリングをCFTCは要求できることになった。

期限延長を要請した業界グループ

CFTCのある関係者は昨年のインタビューで、「マーケットは過去5年間で基本的に変わった。中でも、先物市場は伝統的なオープンアウト・クライ取引から完全自動化された。それは単なる電子化ではなく、約70%の取引が自動化されたのだ。それについての疑問は、われわれ規制当局者が、それを本当に監視できるのか、理解できるのか、そのオペレーションを確認することが出来るのかということだ」

2016年12月、いくつかの業界グループが、CFTCに対してアルゴリズムに関する新しい規則を完全なものにするためにも、パブリック・コメントの募集期間を180日間、延長して欲しいと要請した。その業界グループとは、FIA(先物業界協会)、国際スワップ・デリバティブ協会(ISDA)、マネージド・ファンド協会(MFA)、証券業協会(SIA)などで、こうした声を反映して、今回の期間延長が決まった。

トランプ大統領の就任で、金融市場、特にデリバティブ市場関係者の間では、銀行の自己資本規制を強化し、リスク取引であるデリバティブ等の利用を制限することにつながった「ドット・フランク法」の規制緩和が期待できるという声もある。それが実現するかどうかは別にして、それでなくても、規制が相次ぐデリバティブ市場の中で、近年、活発なリクイディティ・メーカーの一つともなっているアルゴリズム取引をどこまで規制すべきかの議論は、そう簡単には終わらないということだろう。

<益永 研>