分散レジャー技術のカウラは、ブロックチェーン分散アプリケーション(dApp)を管理する「DataWallet」を開発した。
ブロックチェーン・アプリケーションの実用化がすぐそこまできている。その時には、アプリケーション自体が使いやすくなっていると同時に、アプリケーションを容易に利用できることが大切である。アプリケーションを使いたいときに素早く起動できて、使用する個人データにも容易に、安全にアクセスできることが必要である。
「DataWalletは、ユーザが日々利用する複数のブロックチェーンの分散アプリケーション(dApp)を素早く起動するための、分散アプリケーションで、ユーザ自身で一元管理ができるのが特長である。
機能の概要
「DataWallet」の中心にあるのはERC20 Walletでブロックチェーンの特質である「価値の移転」の操作と管理を担っている。MyDapps Directoryは、ユーザが保有する分散アプリケーションの情報、たとえば、分散アプリケーションで引用される個人データ、分散アプリケーションが実行される場所、分散アプリケーションを実行するための初期データなどを格納している。
これらのデータは、ユーザの管理がしやすいように、シンボルデータとして保持され、名前サービスを介して、ユニークなIDに変換される。また、ユーザ認証のために、デフォルトとして、 uPortを使用している。
必要な分散アプリケーションは、Apps Storeから購入でき、その時に上記のデータがMyDapps Directoryに格納される。
図 スマートフォンでの DataWallet 利用例
開発の背景と利用領域
「DataWallet」は、一般社団法人オートモーティブブロックチェーンコンソーシアム(ABCC) のアプリケーションの実行管理のために考案され、その後、「DataWallet」として一般モデル化された。以下のような利用形態での操作を簡素化できる。
・スマートフォンを使用し、パーソナルユースに利用
・PCなどを使用し、企業アプリケーションを実行
・自動車に搭載されたエッジコンピュータを使用し、各種のIoTアプリケーションと連動
提供時期等
「DataWallet」は、2019年の初めにベータ版をリリースし、いくつかのブロックチェーン・アプリケーションでその有効性を検証する。限られた環境だが、「DataWallet」を介して、複数のブロックチェーン・アプリケーションの相互運用性をサポートする計画である。
<辻 秀雄>
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