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【取材レポート】 「ビジネス✖法律✖ブロックチェーンが実現する次世代のビジネスモデル」 BINARYSTARオープニングイベントに潜入取材

【注目】ビッグデータ×AIで急騰銘柄を予想、投資助言業者の公式サービス「ara」

2019年2月1日(金)16時から、東京・銀座のキラリトギンザ11階で、BINARYSTAR主催による「ビジネス✖法律✖技術:ブロックチェーンが実現する次世代のビジネスモデル」と題するセミナーが開催された。このセミナーは、BINARYSTARが同日、ブロックチェーン専用のワーキングスペースをオープンしたことを記念して開催されたものである。この日、会場には300名を超える人たちが集まり、ブロックチェーンの関心の高さを伺わせた。

16時の定刻を少し過ぎて、セミナーは始まった。最初に登壇したのは、BINARYSTAR代表取締役社長である池上雄飛氏。

池上雄飛氏

来場の感謝とワーキングスペースをオープンさせたことの意味について述べ、ブロックチェーン技術の浸透と発展に役立ちたいと豊富を述べた。

ブロックチェーン技術がビジネスに与える影響
続いて登壇したのは、BINARYSTARのアドバイザーであり、インキュベーションマネージャーの赤羽雄二氏。

赤羽雄二氏

日本企業は危機にある
赤羽氏は開口いちばん、「日本企業は危機にある」と物騒なことをいう。なぜなら、バブルのピークの1989年、世界の時価総額の上位10社中7社、上位20社中14社が日本企業だった。しかし、2016年の大企業の時価総額を比較すると、Appleが64兆円、Googleが55兆円、Microsoftが46兆円に対し、日本企業はソニー、ファナック、パナソニック、東芝など大企業7社の合計は14兆円にすぎない。2019年1月現在の世界の大企業の時価総額20社中には、日本企業は1社もはいっておらず、トヨタ自動車が18兆円で41位というのが日本企業のトップである。まさに、世界の大企業から取り残されていると、赤羽氏が嘆くのも無理はない。

日本のIT関連大企業の製造業の競争力が決定的に変化をしたのであり、どうやって日本の大企業の競争力を取り戻したらいいのかといえば、赤羽氏は「根本的な経営改革と新事業の柱として、ブロックチェーンが大きな力になるのではないか」と指摘する。

ブロックチェーンが産業や企業を大きく変える
ブロックチェーンはこれから急成長するのは間違いないところで、ブロックチェーンが産業や企業を大きく変える、という。そして、赤羽氏は、ブロックチェーンが得意な領域を次のように話した。

「ブロックチェーンが得意な領域はまず、手続きの自動化、低コスト化である、会計、経費精算、送金、支払いなど、スマートコントラクトで実現をする。次に、効率的で安全なサプライチェーンの確立だ。原材料、製造、流通、販売を高い信頼性と低コストで接続する。3つ目が、データの安全性確保である。個人情報、ID情報、権利証明などを安心して流通、保管、利用できるようにする。ブロックチェーンは、ビジネスや産業の基盤を根底から覆す可能性が高い。だから、ブロックチェーンをビジネス上で活用できるかどうかで、勝者と敗者がはっきりわかれる。30年から50年に一度のチャンスがやってきたといえるだろう」
と赤羽氏はいって、次にBMWとアリババのブロックチェーン活用の事例を紹介した

この1年から2年が最後のチャンス
さらに、「この1年から2年が最後のチャンス」だという。

なぜなら、ブロックチェーンはたしかに今はまだ使えない。いろいろ限界があるが、2年から3年で急激に使えるようになる。今は、高い、遅い、開発が大変だが、世界の競合は全力でブロックチェーンに取り組み、開発を進めている。2年から3年後には、ブロックチェーンを活用したビジネスプロセス、新事業が急成長をするのはほぼ確実だ、という。動き始めたら、すべてを抑えられてしまう。たとえば、Amazonが日本の流通を一気に押さえつつあるように、FacebookがSNSで23億人を押さえているように、iPhoneがすべてのスマホビジネスの利益の大半を占めているように、である。

だから、日本企業は今すぐ、ブロックチェーンに取り組まないと間に合わない、と赤羽市は指摘する。まだできないからと言って、見ている場合ではないし、失敗してもいいので、始めてしまえば、ノウハウが蓄積する。今始めれば2019年中に実証実験が終わり、2020年からサービスをローンチできるはずである。従来型の意思決定方法だとまったく間に合わないので、リーンスタートアップが不可欠だ。

ちなみに、「リーンスタートアップ」とは、「シリコンバレーにおいても長年の課題であり、さまざまな起業の方法論が考案されてきた。リーンスタートアップはそうした方法論を取り入れつつ、マネジメント論として体系化した理論の1つである。コストをそれほどかけずに最低限の製品や、最低限のサービス、最低限の機能を持った試作品を短期間で作り、顧客に提供することで顧客の反応を観察する。その観察結果を分析し、製品、サービスが市場に受け入れられるか否か判断し(市場価値が無ければ撤退も考慮)、試作品やサービスに改善を施し、機能などを追加して再び顧客に提供する。このサイクルを繰り返すことで、起業や新規事業の成功率が飛躍的に高まると言われている。名称は、「無駄がない」という意味の「リーン(英語: lean)」と、「起業」を意味する「スタートアップ(英語: startup)」を組み合わせた作られた」(リーンスタートアップより)。

2019年には、国際送金、物流、保険、個人認証などが実用化され、2020年には、先進企業は次々と手をうち、ノウハウを蓄積しつつ、事業構築を進める。そして、2021年にはブロックチェーンを活用した企業が市場を押さえる。そうするともう、打つ手がなくなるのだ。
そういって赤羽氏は、BINARYSTARの事業概要についての説明に移り、「ビジネス部門」の講演を終えた。

規制のサンドボックスを用いた未知の領域の開拓手段
次に登壇したのは、法律部門の解説で、「規制のサンドボックスを用いた未知の領域の開拓手段」と題して、弁護士であり、BINARYSTARのインキュベーションマネージャーも務める井垣孝之氏である。

井垣孝之氏

規制のサンドボックの概要
井垣氏は、「Regulatory Sandbox」について各国の事情を説明したあと、規制のサンドボックの概要について、次のように解説した。

「新技術の実装をとりあえずやってみて、データを集め、規制改革につなげることを目的としてつくられた制度である。事業ありきではなく、適法に実証実験を行うための制度→ゼロから新しい事業を立ち上げ、それが法的にもビジネス的にもうまくいくか確認したいときに最適である。だから、できることといえば、規制の特例措置の整備と、現行法上違法でないことの確認である」

そして、規制のサンドボックスのフローを示し、現在の認定プロジェクトを解説し、規制のサンドボックスの3つの特徴をこう述べる。

「対象が無限定なので、どんな法律が関係する実証実験も可能であること、内閣官僚が一元的窓口となって、関係各省庁と調整をとること、内閣総理大臣を通じた勧告という伝統の宝刀であることです」

ブロックチェーン上のビジネスの特徴
次に、ブロックチェーン上のビジネスの特徴については、こう述べる。

「価値交換の自動化である。システム自体がインセンティブを生み出す仕組みであること。不特定多数に対する信用コストが、軽減または不要になること。未知の領域であること」

そして、ブロックチェーンが開拓する未知の領域について、仲のいい人たちでブロックチェーンを使っても、信用コスト削減の恩恵は受けられない。今まで付き合ってこなかった不特定多数の人たちをシステムに組み込むと、ブロックチェーンの真価を発揮できると、指摘する。

さらに、ブロックチェーンを使ったビジネスと法規制の関係に触れる。

ブロックチェーンの実装には、従来の常識から飛躍した発想が必要であること。これまで付き合ったことがない人/会社を自らの会社のシステムに取り込むとどうなるか? 独占禁止法が問題となるようなスケールを考えてみるとどうなるか? 法律がなかったらどんなことができるか? 飛躍した発想をすると、必ず壁にぶつかる。サンドボックスはその壁を突破する一つの手段として使える。法的な壁を突破する方法は他にもいろいろある、と述べる。そして、「ご相談してください」といって講演を終えた。

ブロックチェーン技術の可能性と課題
次に登壇したのは、技術部門を担当するBlockchain EXEの代表で、クーガーの代表取締役でもある石井敦氏。「ブロックチェーン技術の可能性と課題」と題して講演を行った。

石井敦氏

ブロックチェーンは「価値のインターネット」
ブロックチェーンのビジョンとしては、「価値のインターネット」だと、石井氏は述べる。価値を乗せることのできるインターネットであり、価値を移転させることができるインターネットというわけである。これを実現しているのは、変更されない履歴が積み上がることによる信頼である。

そして、石井氏はこう続ける。
「よく言われているのが、インターネットにおける最初のキラーアプリは、電子メールである。ブロックチェーンにおける最初のキラーアプリは、ビットコインだ」

ちなみに、キラーアプリとは「あるプラットフォーム(ハードウェアあるいはサービスなど)を普及させる程の魅力を持ったアプリケーションソフトウェアのことである。この語からの派生と思われるが、より一般的にコンピュータソフトウェア以外の作品なども指してキラーコンテンツという用語もある」(キラーアプリケーションより)。

ビットコインがキラーアプリとなり得たわけ
ではなぜ、ビットコインはブロックチェーンにおいて、最初のキラーアプリになり得たのか。石井氏はこう説明する。

「大きな理由は3つあります。一つは、通貨は誰もが重視する、わかりやすい価値であること。二つ目は、データ形式が数値のみで、技術的に扱いやすいこと。3つ目が、通貨(お金)は人から人へ移転される。つまり、移動を行うニーズが高く、頻繁に移動されるから、です」

さらに、石井氏はブロックチェーンの特徴にふれ、ブロックチェーンでデータを扱う方向性として、On Chain(ブロックチェーン内部)とOff Chain(ブロックチェーン外部)の解説にうつった。

既存技術と比較したブロックチェーンの特徴
石井氏は、ブロックチェーンとデータの課題について触れたあと、既存技術と比べた場合のブロックチェーンの特徴について述べる。

「まず、管理者がいないこと(非中央集権型)。命令や指令がなく、ユーザーの要望で動く世界。ゲームセオリーによるモチベーションデザイン。次に、起きた事実の取り消しができないこと。物理法則のように起きたことは事実として残る。3つ目は、改竄が極めて難しいこと。これまでデータ共有が難しいとされていた、複雑な関係性におけるデータの共有が実現可能になってきた、ことである」

ブロックチェーンは何に向いているか
では、ブロックチェーンは、現時点でどんなことに向いており、どんなことに不向きなのか。石井氏は次のように述べる。

「向いているものとしては、スピードよりもデータの信頼性・公明性が重視されるものが向いている。たとえば、ビットコインなどの、無数のユーザーが送受信する通貨の処理など。サプライチェーンや貿易など、多数のユーザーが複雑に関与するトレーサビリティの証明などだ。その一方で、向いていないものは、リアルタイム性が高いものや更新頻度の多いもの。たとえば、即時性が求められるIoT機器との連携処理や、モビリティとの連携処理。移動が伴うため、リアルタイム性が重要になってくるからだ」

石井氏は、これらのニーズを見据えた、次世代ブロックチェーンといわれる「IOTA」や「BigChainDB」について触れ、さらに、IDやシェアリングエコノミーにまで話を展開する。そして、AIやIOTとブロックチェーンの関係について触れたあと、講演を終了した。

第4部は、パネルディスカッションで、「ブロックチェーン技術を活用した、企業の新事業創出、事業改革の取り組み」と題して、企業を代表する人たちが話を繰り広げた。

銀座にワーキングスペースをつくったのは?
ではなぜ、BINARYSTARが銀座にワーキングスペースをつくったのか。

それは、多様なブロックチェーンプレイヤーのため、空港から1時間以内、東京駅から徒歩8分、近隣にビジネスホテルが多数あり、誰もが常にアクセス可能な好立地を選定したからだ。著名企業が集う丸の内の直ぐ側にあり、世界中から最先端のブロックチェーンプロトコルを招請することで、企業へのブロックチェーン技術の実装を支援する。そして、銀座をブロックチェーンとビジネスが融合する一大拠点にしたいと、BINARYSTARは考えているからである。

何をおこなっていくのか?
では、BINARYSTARは銀座にワーキングスペースをつくり、何をしていくのか。

ブロックチェーン技術実装に役立つメンバーシップ
メンバーシップのメンバーには、随時ブロックチェーンの導入の相談を受付け、技術上の疑問に対してもすぐに回答を得られるサポートト、Ethereum/Hyperledger Fabricを用いたブロックチェーン技術の実証実験の環境を提供する。月例セミナーにも無料で参加できる。

ブロックチェーン技術導入のヒントが得られるラウンドテーブル
12社を一グループとして、最新の知見の習得と、ブロックチェーン技術導入の課題を議論する場(ラウンドテーブル)を用意し、自社へのブロックチェーン技術導入にあたって、多くの示唆を得ることができる環境を提供する。

ブロックチェーン技術の実装を協力に推進するコンサルティング
実際にブロックチェーン導入を推進したい企業に対しては、新事業立ち上げ支援のプロが中心となって、アクションプランの作成、立案から社内提案、アクションプランの実行、支援及び社内のメンバーのスキル強化まで行うことで、確実にブロックチェーン技術を導入していく。

陽当りの良い畳の部屋もある

<辻 秀雄>

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