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【大見税理士事務所】「税理士による仮想通貨の確定申告セミナー」潜入取材レポート


確定申告の開始まで1カ月あまりとなった2018年1月13日(土)、東京・飯田橋にある軽子坂MNビル3階のTKC東京本社研修室で、税理士による仮想通貨の確定申告のセミナーが開催された。セミナーを主催したのは大見税理士事務所。参加者は50名。

最初に登壇したのは、大見税理士事務所の所長を務める税理士の大見光男氏。2018年1月1日の朝日新聞に掲載された「仮想通貨長者、把握へ 資産分析、税逃れ防止 国税」という記事について解説し、仮想通貨を売ったり、別の仮想通貨と交換したりして、差益が20万円以上の場合は、確定申告が必要になることを説明し、その計算方法については、2017年12月1日に国税庁が発表したことを告げた。

 

仮想通貨の取引をしている人は、20代から40代が中心で、なかには学生で1億円の差益を得た方もいるし、主婦の方で短期間に何千万円も得た方もいる。そうした方は、その差益を確定申告することがわからず、どうしていいのか迷っているのが実情だと、大見氏は説明する。

それは、社会的な問題のひとつといっても過言ではないが、ひとつには、仮想通貨に精通している税理士が非常に少ないからである。12月から確定申告が終わる3月までは、税理士にとって1年でももっとも忙しい繁忙期なので、新規の顧客に対応する時間が取れないという事情がある。

さらに、税理士の間でも、「仮想通貨はあやしい、胡散臭い」という感情を抱いている税理士が少なくないので、仮想通貨には手を出したくないと思っている税理士が多いこと。さらに、仮想通貨にビットコインしかないと思っていたり、専門用語には難しい英語が多く、仮想通貨への理解の障害になっていることなどの、さまざまな事情が重なっていることから、仮想通貨に取り組む税理士が少ない、のである。

しかし、国税庁は、そうした事情にお構いなく、「確定申告をしろ!」というだけである。法整備が追いついていない、というのが仮想通貨の確定申告を取り巻く現実である。しかも、2月16日から3月15日のわずか1カ月間で、仮想通貨の確定申告をしなければならない。

 

そういって、大見氏は、仮想通貨の基本的な流れの解説にうつった。
「仮想通貨を購入した段階では、処理はありません。つまり、そこでは利益が発生しているわけではないので、課税の対象にはなりません。取得原価の計算の際に、使用することになります。では、『基本的な流れ』にそって解説していくと、1BTCあたり100万円で購入したと仮定します。また、ビットフライヤーから海外の取引上にBTCを送金しましたが、それだけでは利確にはなりません。これについては、異なる意見があるかも知れませんが、現状ではそのままいきます。

 

海外取引所のバイナンスで、1BTCで100TRXを交換するとします。この場合の考え方は、BTCを売却して、JPYに交換する→そのJPYでTRXを購入する、と考えます。そうすると、1BTCの利確が発生します。この時点のBTCの価格が売却収入1100万円、購入したBTCの額が1000万円、差額の100万円が雑所得となります。

100TRXを購入したあと、時の経過で1200万円の価値がでたとします。もう利確して、手元に現金を残したいと考えた時を解説します。
100TRXをBTCに交換しなければ、ビットフライヤーに送金できません。そこで、仮想通貨同士の交換をします。

1200万円分の100TRXを1BTCに交換します。この場合、ビットコインの立場では、処理はありません。取得原価に使います。当初、1100万円の価値があるビットコインで交換しているため、取得原価は1100万円。100TRXを交換したときのビットコイン価格が1200万円、この場合、1200万円-1100万円で、100万円の雑所得になります。これで、TRXの課税関係は終了です。そして、ビットフライヤーで1BTCを受け取って、2000万円の価値があるときに、JPYに変えると利確になります。このときの、雑所得は、2000万円-1200万円で、その差額の800万円が雑所得になります」

つまり、BTCの雑所得は、100万円+800万円=900万円、TRXの雑所得は100万円となり、計900万円に対して課税される金額を計算すれば、納める税金が決まる。

大見氏は仮想通貨の差益の計算について次のように語る。
「仮想通貨の取引所によって、ビットコインひとつをとってみても時価が異なります。そのため、たとえば、ビットフライヤーでの取引、コインチェックでの取引、ザイフでの取引、と取引所ごとに、仮想通貨の銘柄ごとに計算をする必要があります。ただ、現実には、国税庁からも税理士側でもすべてに対応した指示はないので、なるべく公平な納税額を出せるように納税者の方々の取引状況に合わせて、計算するしかありません。12月1日にでた国税庁の指針は、あまりにも情報不足です」そういって、第一部となる、仮想通貨を取り巻く確定申告の現状についての説明を終えた。

次に登壇したのは、税理士の砂押ちひろ氏。確定申告書の作成手順と、法人設立のメリットや節税対策について解説した。

「仮想通貨の所得は雑所得に分類されるため、総合課税の対処となります。総合課税の対象だと、課税所得が4000万円を超えると、最高税率の45%が適用され、あわせて10%の住民税が課税されて、税率は55%となります。さらに、損益通算が不可となります」 そうなると、納税額は膨大になるため、合法的に税負担と減らすとなったら、法人を設立して、法人名義で仮想通貨の運用を行うほうがよい。

 

そこで、法人設立したときのメリットは何かと、いえば、経費は100%参入が可能で、税率も30%前後であること。そして、損失の繰り越しが可能であることだ。さらに、砂押氏は、確定申告の作成手順を国税庁の「確定申告作成コーナー」において、申告書の作成手順をわかりやすく説明した。 詳細は、こちらを参照されたい。

最後に大見氏はこう語る。
「仮想通貨元年と呼ばれるほど投資が活発になっているなかでも、仮想通貨の確定申告にっついての明確な指針がでておりません。それでも私たちは確定申告をしなければなりません。わからないなかでも、税法の原則に従えば、大きな痛手を被ることはありません。仮想通貨に対応できる税理士は少ないので、今後、ご自身で計算するなかで困ったことがあれば、解説をさせていただきます。税務相談と申告書の作成は税理士しか行うことはできません。仮想通貨が少しでもわかる税理士がさじを投げてしまっては、ダメだと考えておりますので、遠慮なくご相談ください」といって、仮想通貨の確定申告セミナーを終えた。その後、セミナー参加者の個別相談に応じた。

<辻 秀雄>

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