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【アクセンチュア株式会社】50社超のメディア関係者が出席「Fintech最新動向についての記者説明会」に潜入


2017年7月20日(木)14時から、東京・大手町のファーストスクエア・イーストタワー2階にある大手町ファーストスクエアカンファレンス・Room Aで、アクセンチュア株式会社主催による「Fintech最新動向についての記者説明会」が開催された。会場には新聞・雑誌をはじめ、50名を超すメディア関係者が詰めかけた。

アクセンチュア執行役員金融サービス本部統括本部長の中野将志氏の挨拶のあと、戦略コンサルティング本部エンタープライズ・アーキテクチャー&アプリケーション戦略マネジングディレクターの村上隆文氏が、「成長戦略としてのFintech~日本型エコシステムの共創を通じた発展の道筋」と題して、Fintechについての説明を始めた。

執行役員金融サービス本部統括本部長の中野将志氏

執行役員金融サービス本部統括本部長の中野将志氏

Global Fintech投資全体像

Fintech投資全体について、村上隆文氏は次のように語る。

「Fintech投資は、2015年には全体で210億4500万ドルで、投資件数は1,184件でしたが、2016年になると、投資金額は232億3500万ドル、投資件数は1,790件に増加しています。2015年は北米が圧倒的に多かったのですが、2016年になると、アジア・パシフィックへの投資金額が全体の半分を占め、北米を抜いています。」

戦略コンサルティング本部エンタープライズ・アーキテクチャー&アプリケーション戦略マネジングディレクターの村上隆文氏

戦略コンサルティング本部エンタープライズ・アーキテクチャー&アプリケーション戦略マネジングディレクターの村上隆文氏

そして、注目すべき領域としては、マザーマーケット規模を梃にしたアジア市場の急進が目立っている。2016年の国別投資金額をみると、中国がダントツの1位で、100億3100万ドル、続いて、インドが5億ドル、香港が2億1600万ドルで、日本は1億5400万ドルである。

事業領域では、全般に伸びを示しているが、なかでも保険の件数の伸びが著しい。それに加えて、ウエルネスマネジメントの分野では、件数、金額とも大きな伸びを示している。

さらに、技術的には、AIやブロックチェーンなどの件数の伸びが著しく、新技術への関心が非常に高まっている。

全体の傾向としては、伝統的企業とスタートアップ企業が組むことによって、より着実なビジネスをイノベーションをしながらつくっていくというモデルが、徐々に顕著になってきている、といってよい。

成長戦略としてのフィンテック活用

ひとつは、金融イノベーションの加速で、既存の金融機関は、社会インフラ企業か、顧客サービス企業か、いずれかの機能を磨き上げることが求められている。また、他業種と手を組み、顧客の日常生活に深く浸透することで、新たな価値を創出する発想が求められている。たとえば、アドバイザーとしての銀行である。顧客ニーズや消費行動原理に基づく、消費場面における最適な助言を提供するとか、価値のまとめ役としての銀行では、顧客ニーズに応えるために、金融のみならず、さまざまな消費サービスを組み合わせた価値を提供するとか、アクセス支援者としての銀行の側面でいえば、日常の消費活動に、「いつでも、どこでも」アクセス窓口になる、利便性の高い顧客との接点の提供などである。そうした考えから、フィンテックを利用した新しいビジネスが生まれる。

グローバルでのフィンテック・ハブ競争も起こっており、官民をあげたフィンテックの活用が促進されている。たとえば、フィンテック先行国としては、イギリスとアメリカがあげられる。アメリカは、2016年にフィンテック投資だけで85億7500万ドルを投資しているが、民間企業主導でエコシステムを形成している。規制環境としては、州政府や市レベルでの税控除や、消費者金融保護局や通貨監督庁による評価レポートなどを作成して評価している。さらに、インフラ整備でいえば、シリコンバレーやニューヨークでフィンテック企業が集積している。

一方、イギリスは、2016年のフィンテックへの投資金額は8億9800万ドルと、アメリカに比べるとかなり低いが、競争を通じたイノベーションが加速しているのが特徴である。実験環境の提供や、PSD2などの新規参入促進型規制変更などを行っている。また、スタートアップ向けのワンストップ相談窓口を設けたり、TechCity集積やアクセラレータの整備も進んでいる。あと、ハブ型には、香港やシンガポール、母国型には中国がある

テクノロジーの分野では、API、AI・ロボティクス、ブロックチェーンの3つが、とくに、破壊的なインパクトをもたらしえると分析している。金融ビジネスにとって破壊的なテクノロジーは、たとえば、APIの分野では、金融機能のアンバンドル化や、超ロングテールビジネス、顧客体験・プラットフォームビジネスなど、顧客への訴求価値のシフトなどが考えられる。また、AI・ロボティクスでは、人間以上に高度な分析・判断による事業家制約の消滅、データ価値創造による新たな収益機会の創造などがある。ブロックチェーンでは、既存インフラのプラットフォームによる競争ルールの破壊や、新たな資産価値創出、超少額・短期取引緒ビジネス化などが考えられる。

こうした、APIやAI・ロボティクス、ブロックチェーン技術を利用して、金融機関として新たなビジネスの創出が望まれているのだ。

日本市場への示唆

フィンテックは金融機関の成長(と異業種金融参入)に不可欠な存在になってきている。日本のインフラ市場は、順調に伸びてきており、これをいかに取り込み、成長に繋げるかが重要である。そのためには、国内スタートアップとの連携を深め、新たなビジネスモデルサービスの開発に引き続き取り組むこと。より先端的なサービス開発には、海外フィンテック先行市場・ハブ型市場にアクセスする必要があること。金融機関+異業種+フィンテックスタートアップとの協業型での、アジャイル型ビジネス開発が必須であること、などがあげられる。

中長期的な観点からいえば、日本は社会イノベーションをテーマとしたハブ型フィンテック市場として、グローバルで存在感を示すポテンシャルがある。さらに、日本型フィンテックエコシステムを関係者が共創することで、参加者全体が経済的利益を得られる構図を目指すべきである。そのためには、金融機関などの大手企業は、日本発フィンテックスタートアップと社会イノベーション型サービスの共同開発の活用を進めること。政府や行政は、海外企業や海外市場とのハードル(市場参入、投資など)を下げ、産業集積を促進すること。企業家、投資家が成功体験を積み、リスクマネーや人材の集積を促進すること、などが求められていくだろう。

そして、最後に「アクセンチュアの取り組み」を紹介して、村上隆文氏は話を終えた。豊富な資料とわかりやすい説明で、フィンテックの現状が明らかになったような気がした。

<辻 秀雄>

提携先

CSR活動

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