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オーストラリアのノンバンク系FXプロバイダー活況


オーストラリアのノンバンク系FXプロバイダー活況

今、世界的にノンバンク系のFXプロバイダーは低迷しているが、リサーチ会社のイースト&パートナーズの最新レポートによれば、オーストラリアでは異なる結果が出たようだ。それによれば、1営業日平均、約1100億米ドルの売買高があるオーストラリアのスポットFX市場で、ノンバンク系のFXプロバイダーはライバルである大手銀行と渡り合う成績を上げているという。

イースト&パートナーズの主任アナリスト、マーチン・スミス氏によれば、「世界の他の国に比べると、オーストラリアの輸出入業者は、銀行だけでなく、スポットFX取引にまで視野を広げる傾向がある。国内の主要銀行はその地位を維持しようと努めてはいるが、ノンバンク系のFXプロバイダーたちは、法人顧客に対して、より安い取引コストや優れたデジタル・プラットフォームを提供するところに魅力がある」という。

さらに、ここ数年間、オーストラリアとニュージーランドのノンバンク系FXプロバイダーたちは、そのマーケットにおいて手堅い存在というイメージを作り上げてもいる。これまで、この2国では、ウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズ社が市場を支配してきていたが、今では、他にも数社、強い競争相手も生まれている。最新レポートによれば、現在オーストラリアでシェアを競い合っているノンバンク系FXプロバイダーには次のような会社があげられる。

Encore FX

オーストラリアとニュージーランドでは最も新しい業者だが、マネジメントチームは業界歴数十年に及ぶ。

AFEX

設立して約10年の会社だが、最近非常に積極的に拡大している。

Western Union Business Solutions(ウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズ)

2009年にCustom House、2011年にTravelexを吸収した結果、最大のプロバイダーとなっている。

American Express

最も古いプレーヤーの一つ。

OFX

上場されたノンバンク系FXプロバイダーだが、ほぼウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズ社に吸収された。

HiFX

オーストラリアとニュージーランドで新たにスタートしたもう一つの会社。

ビジネス環境の国際化が法人によるFX取引活用ニーズを伸ばしている

イースト&パートナーズは、前述の通り、オーストラリアのスポットFX市場では、1営業日平均、約1100億米ドルの取引があると見積もっており、その大半の取引は大手銀行を通じての取引だが、ノンバンク系FXプロバイダーも今では、そのうち約20%のシェアを獲得しているという。

その取引の内訳をみると、輸出入業者など、同国の企業の約20%が、ノンバンク系FXプロバイダーを利用している。これは小さなパーセンテージに見えるが、金額的にはコンスタントに何億ドルかの取引となり、ニッチな業界の継続的収入となっている。FX会社関係者によれば、オーストラリアの企業のオーナーたちは、ノンバク系のFXプロバイダーのサービスを好んで利用しているともいう。

ノンバンク系FXプロバイダーが成長しているもう一つの理由は、オーストラリアの産業界そのもののグローバリゼーションだ。国際化は、過去10年から15年間で、市場の風景を一変させたと、このFX関係者は指摘する。産業界が国際化すると共に、国境を越える取引とそれに伴う資金授受が拡大しているということだ。

また、テクノロジーの進化によって、取引スピードが速まった結果、顧客の取引形態にも変化が見られると、別のFX関係者はいう。国際的に効率的かつ透明性の高い資金移動が可能となり、FX取引ニーズも高まっているというわけだ。オーストラリアでは特に、船舶運輸業界の拡充が目覚ましく、輸出入業者たちにも、国際市場からの需要が膨らんでいると指摘する。農産物への需要増も理由の一つにあげられる。オーストラリアの農産物には現在、世界の様々な国々からの買い付けが増えているからだ。こうしたビジネス環境の国際化がFX取引のニーズをさらに高めている。 そして、こうした業者たちは、銀行だけでは得られないメリットをノンバンク系FXプロバイダーに求めているというのである。

別のFX関係者によれば、「銀行は今も広いスプレッドを提供しており、それはビジネス関係者が本当に求めているものではない。我々は、経験をもとに仕事をしており、一度顧客を掴んだら離さない。なぜなら、銀行より質の高いサービスを提供しているからだ。企業のビジネスを理解し、今あるリスクをどのようにマネジメントすればよいかも理解した上で理想的なサービスを提供するように心がけているのだ」

ノンバンク系FXプロバイダーのサービス向上が今後の鍵

イースト&パートナーズは、こうしたオーストラリアにおける法人のFXニーズの変化を紹介した上で、しかし、今後は、大手銀行によるプラットフォームの改築といったのサービスの向上に加えて、新たに多くのノンバンク系FXプロバイダーが市場に参入することによるノンバンク系FXプロバイダー同士のシェア争いも激しくなっていくだろうと指摘する。その結果、FXプロバイダーのサービスがどこまで向上できるのかによって、大手銀行の逆襲もありうるというわけだ。

とはいえ、現在、ノンバンク系FXプロバイダーは、ハイテク関連会社よりも、旧来型の輸出入業者や製造業者、農家や畜産農家、あるいは旅行会社といったニッチな業界を中心に営業しており、これらの業界はまさに、オーストラリアの産業界では今後、国際市場で伸びる業界であるとも見られている。

また、大手銀行がオンラインによるサービスを中心にFXを提供しているのに対して、ノンバンク系FXプロバイダーはオフライン、そして、リスクヘッジ手段の教育等、対面サービスもオンラインと共に提供するなど「個人」的なサービスを提供していることも、システムの利便性に加えて対面によるサービスを求めるこうしたニッチな業界人に受けている理由の一つだとも見られている。

競争はさらに激しさを増すだろうが、オーストラリアのFXビジネスは今後も拡大しそうだ。ちなみに、今回のレポートでは個人投資家のFX利用については特に書かれていない。

<益永 研>

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