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【株式会社マネースクウェア・ジャパン】なぜFOMC後に米ドルは反発したのか?それが続く鍵とは何か?!

提供:株式会社マネースクウェア・ジャパン


要約

・米6月利上げ前に下落していた米ドル/円は、米長期金利が上昇に向かうと反発へ。
・FOMCの保有債券縮小方針で、「米長期金利上昇=米ドル高・円安」に。

FOMC後の「米長期金利上昇=米ドル高・円安」は続くのか?

先週の米ドル/円は、注目のFOMC前後に一時109円割れとなったものの、その後は米ドル急反発となり、一時は111円台まで米ドル高・円安に戻りました。これは、相変わらず相関性の高い米長期金利(10年債利回り)が、一時今年の最安値を更新したものの、その後急反発に転じたことにおおむね連動した結果だったでしょう≪資料参照≫。

資料=米ドル/円と日米10年債利回り差(2016年7月-)

出所:Bloombergより作成

こんなふうに、米ドル/円は相変わらず「米長期金利本位制」の展開が続いています。これがこの先も続くなら、米ドル/円の行方は、米長期金利がなぜFOMC後に反発へ転じ、それはさらに続くかを考える必要があるでしょう。

FOMC後に米長期金利が反発に転じたのは、米景気指標が最近予想を下回る結果が多いにもかかわらず、FOMCが追加利上げ見通しに著変なく、その上で保有債券縮小の開始を、年内に始めるとの考えを表明したことがきっかけだったでしょう。

個人的には、後者の影響がより大きかったのではないかと思います。保有債券の縮小とは、FRBが QE(量的緩和)で購入した債券について、償還分の再投資を止めることが柱になります。それは債券需給悪化要因ですから、債券利回り上昇思惑となったことは理解できます。

最近にかけての米ドル/円は、米6月利上げで、米短中期金利が上昇する中で、それを尻目に下落傾向となりました。これを説明できるのは、米長期金利低下でした。その米長期金利、債券利回りが、FRBの保有債券縮小の開始に伴う債券需給悪化でどのように上昇へ向かうか、その前に、予想を下回る米景気指標が続く中で、本当にFRBは保有債券縮小を年内に始められるかが、今後試されることになるのでしょう。

FRBがQEという非伝統的金融政策、ある意味では「異常な金融緩和」で保有した債券について再投資し、BS(バランスシート)の圧縮といった「正常化」へ慎重姿勢をとってきたのは、金融緩和の維持とともにも米債券相場の急落、利回り急騰への警戒があったでしょう。

後者の観点からすると、最近にかけての米金利低下、米ドル安は、FRBが保有債券縮小を開始する「自信」の一つだったかもしれません。以上のように見ると、米金利低下、米ドル安となるほど、FRBは保有債券縮小を始める動機を強めそうで、それは今回のFOMC前後で見たように、むしろ米金利の反発をもたらす可能性があるでしょう。

もちろん、米景気が予想以上に悪く、金融緩和の維持・強化が必要になるなら、FRBの保有債券縮小計画も来年以降に先送りとなる可能性はあり、その場合は需給思惑から債券利回り、長期金利も低下リスクを試す可能性はあるでしょう。

以上をまとめると以下のようになります。米ドル/円の「米長期金利本位制」が続くなら、米ドル安は米長期金利がさらに低下するほど、金融緩和維持・強化でFRB債券保有縮小開始を棚上げせざるをえなくなる場合。一方で、FRB保有債券縮小となるなら、それに伴う米債券急落(利回り急騰)がどれだけ起こるかが注目されるのではないでしょうか。(了)

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