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【株式会社マネースクウェア・ジャパン】「ノー・サプライズ」の米雇用統計でも円安となった「真の主役」はユーロ高行き過ぎ修正?!

提供:株式会社マネースクウェア・ジャパン


要約

・米7月雇用統計は「ノー・サプライズ」との見方が基本だったが、米ドル高・円安に。
・ユーロ高行き過ぎ修正が入ったことで、株高、金利上昇となったことが「真の主役」か?!

雇用統計でなぜ株高、金利上昇、円安になったのか?

4日発表の米7月雇用統計の結果を受けて、米ドル/円は一時の110円割れから、111円程度まで反発となりました。ではそれはなぜか、そして今後はどうなるかについて、今回は考えてみたいと思います。

雇用統計の結果を受けて、米長期金利(10年債利回り)は上昇しました。米ドル/円は、米長期金利と高い相関関係が続いてきたので、その意味では、米ドル/円が反発したのは、米長期金利が上昇したことが主因でしょう≪資料1参照≫。では、雇用統計の結果は、米長期金利を上昇させる内容だったかといえば、実は疑問符がつきそうです。

資料1=米ドル/円と日米10年債利回り差(2016年9月-)

出所:トムソン・ロイターより作成

4日付けのブルームバーグでは、雇用統計について以下のような市場関係者のコメントを紹介していました。

「雇用統計によって米金融政策当局の見通しが変わる可能性はほとんどなく、市場への長期的な影響も限定的だろう」、「雇用統計は金融当局が利上げ計画を実際に前倒しするほど好調でなかった」。

では、上述のような見方の中で、なぜ米長期金利は上昇したのか。6月下旬から米長期金利は一時急騰したことがありましたが、それはECBの金融緩和見直し思惑をきっかけに、独金利中心に世界的な長期金利急騰となったことに連動した結果と考えられました。

そんな独長期金利はこの日小幅ながら上昇しました。米雇用統計を好感した上昇との解説が基本のようですが、この日欧州の株価が上昇したことも独金利上昇を後押ししたと考えられます。

欧州株価の上昇は、「7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回る増加となったことを背景にユーロが下げ、株価を押し上げた」(4日付けブルームバーグ)、つまりユーロ安を好感した結果との解説がありました。

それにしても、上述のように雇用統計の結果は、「ノー・サプライズ」のような見方が基本と見られたのに、それがユーロ安をもたらしたのはなぜか。ユーロは、対米ドルで短期の移動平均線からのかい離率やCFTC統計などによると、「上がり過ぎ」、「買われ過ぎ」の懸念が強くなっていたので、「ノー・サプライズ」の雇用統計でも、行き過ぎ修正が進みやすかったということだったのではないでしょうか≪資料2、3参照≫。

資料2=ユーロ/米ドルの120日MAからのかい離率(2010年-)

出所:トムソン・ロイターより作成

資料3=投機筋のユーロ・ポジション(2010年-)

出所:CFTC統計より作成

ユーロ安になると、それを好感し、雇用統計が「ノー・サプライズ」でも欧州株が上昇し、その中で独長期金利が上昇、米長期金利も上昇となった、というのは辻褄が合いそうです。そしてそういった中で、米長期金利と相関性の高い米ドル/円も、米ドル高・円安になったということではないでしょうか。

以上のように見ると、米7月雇用統計が「ノー・サプライズ」でも4日のマーケットが米ドル高、長期金利上昇、株高などとなったのは、「行き過ぎたユーロ高」の反動が入った影響が、ある意味では最も大きかったといえるのではないでしょうか。(了)

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