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【学びing 株式会社】AI事業の失敗から導かれた答え!AI搭載FX取引ソフト開発会社にインタビュー後編


前回(AIで運用成果はどう変わる?AI搭載FX取引ソフト開発会社にインタビュー(前編))の続編です。

人工知能(AI)を利用したFX(外国為替証拠金取引)の取引ソフトがちょっとした話題になっている。相場を見ながら、AIがもっとも利益が大きくなるタイミングでエントリーとイグジットを繰り返す。そこには人間の感情がいっさい入らず、冷徹な取引が実行できるのが特徴だ。現在、出回っている主なAIのFX取引ソフトは3つ。

学びing 株式会社が開発した「巫(かんなぎ)」、株式会社サイバーウィザードが開発した「FAIPS(ファイプス)」、そして、AlpacaDB Inc.が開発した「アルパカアルゴ」である。

今回取材に応じてくれたのは、「巫(かんなぎ)」を開発した学びing 株式会社と「FAIPS(ファイプス)」を開発した株式会社サイバーウィザードの2社。前編、後編の2回に分けて各社のインタビューを掲載していきます。

後編は「巫(かんなぎ)」を開発した学びing 株式会社

「巫(かんなぎ)」とは?

学びingが人工知能によるFXの取引システム「巫(かんなぎ)」を開発した背景には、AI事業の失敗の歴史がある。もともと、出発点が教育ソフトの開発だった、斉藤常治社長はこれまで、「穴埋め式択一問題自動生成」や「アンケートの自由記述回答分析」「投稿や社内外文書のチェック」「記述問題自動採点」など、人工知能を活用した製品をいろいろ開発するのだが、今一歩のところで製品化に結びつかない。

「記述式答案自動採点」を開発している時は、日本経済新聞から初めて取材を受け、2012年1月12日の誌面を飾ったことがある。しかし、それでも事業としては成り立たず、ことさら、教育分野でのAI製品導入の道は険しかった。

そして、人間はAIに対しての導入評価がとても辛いということがわかった。そのため、評価の明確な基準がある世界に挑戦することに決めた。それは、数字の世界だった。つまり、金融の世界に進出したのである。そして、誕生したのが人工知能を生かしたFX取引システム「巫(かんなぎ)」だった。

斉藤常治社長

学びingでは、2016年1月18日から自社サイトで「巫(かんなぎ)」の実証実験を開始した。2月12日までは、「センサーAIの性能実験」を、2月15日から3月24日までは、「仮想ファンドマネージャー層」「統合意思決定層」の性能実験、そして、4月1日から5月19日までは、実用段階における性能検証を行った。

そして、5月20日から6月19日の1カ月間、ゴゴジャンの「fx-on」で、無料お試しキャンペーンを展開した。その内容は、「売買シグナル」を配信するというもので、エントリーのシグナルと、エグジットのシグナルの配信をした。さらに、「トレンド判定」では、2時間おきにFX市場のトレンド判定を配信した。

無料キャンペーンの時はかなり多くの人に愛用されたが、「巫(かんなぎ)」の最大の特徴のひとつである、勝率の低いことに裁量トレーダーは耐えきれず、キャンペーン期間が終わり、商用サービス開始となったときには、客足は惨憺たる結果に陥った。そのため、12月末、裁量トレーダー向けの「巫(かんなぎ)」からのシグナル配信は止めることにした。

「巫(かんなぎ)」の投資アルゴリズム

斉藤常治社長は「巫(かんなぎ)」のことを、「人工知能の集合値」と評価する。それはどういうことか。「巫(かんなぎ)」を開発するに当たって、それまで人工知能を利用した商品開発を行っていた斉藤社長は、過去何年分の為替相場の膨大なデータを収集し、機械学習によって分析し、それを元に相場の予測をしたが、まったく上手くいかなかった。

そこで斉藤社長はこう考えた。

「金融マーケットのなかでも、とくに為替市場では、データのなかに埋蔵されている『本質』が普遍的ではない。それが為替市場で未来予測の理論が存在していない理由のひとつではないだろうか。為替データでは、データに埋もれている規則性や法則性が常に変化している。機械学習の成果がすぐに賞味期限を迎えてしまう世界なのだ」

ではどうしたらいいのか。そこで斉藤社長が考えたのが、「巫(かんなぎ)」は、ベーシックな機械学習を利用して、実際のマーケットで通用する、「シンプルで頑健な投資アルゴリズム」を生成、運用することを目指したのだ。

「巫(かんなぎ)」にインプットするデータは、マーケットの値動きデータのみ。それも、学習に使うのは分足のデータで、分単位のデータの分解能が重要だと気づいた。それは、予測ディレイをなるべく減らすためでもあった。

さらに、もちろんプログラムだが、性質の異なる「仮想ファンドマネージャー」を大量に構築して「巫(かんなぎ)」に搭載し、トレードシミュレーションによる選別を行い、成績上位の仮想ファンドマネージャーを通して、多数決判定でトレンドのシグナルを配信するようになった。

だから、ローソク足のデータのあるものはすべて、「巫(かんなぎ)」のターゲットになる。たとえば、日経225先物や日経225先物mini、日経225オプション、TOPIX先物、ミニTOPIX先物、TOPIX CORE30先物、東証REIT指数先物、など多くの金融商品の予測に使えるのだ。

「巫(かんなぎ)」を利用していくうちにわかったことは、ある特定の仮想ファンドマネージャーの組み合わせが、もっとも予測がよく的中するという事実だった。それが現在の為替相場にあっているアルゴリズムだということだが、もし成績が悪くなったら、「巫(かんなぎ)」はどうするのだろうか。これも心配は要らない。「巫(かんなぎ)」の後にはツールキットがついていて、ここで成績の悪くなった仮想ファンドマネージャーの組み替えを試行し、それを再び、「巫(かんなぎ)」に搭載して、運用していくというのだ。斉藤社長に言わせると、このツールキットが人工知能テクノロジーを最大活用している部分ということだ。

「巫(かんなぎ)」の実績

では、実際に「巫(かんなぎ)はどんな実績を上げているのだろうか。今年の3月16日~3月23日の「巫(かんなぎ)」の動きを追ってみよう。

まず、日本時間3月16日3時のFOMC前後の「巫(かんなぎ)」の動きについてである。この時、「巫(かんなぎ)」は、事前に発生していた下落トレンドをとらえており、16日の深夜1時01分に、「下落トレンド」のシグナルを送信。利上げの発表はあったが、材料出尽くし感で、米ドルが急落。テクニカル重視で、下落トレンド継続の判断。とことん順張りでトレンドを追った。このような投資判断は、勝率は低くとも、損小利大のため、長期的なトータルではプラスになる傾向が強い。日本時間の16日18時12分、下落トレンド終息の判断で、「方向感なし」のシグナルを送信。「巫(かんなぎ)」のシグナルに従えば、120pipsあまりを獲得したことになった。

続いて、3月21日~3月23日の下落トレンド時の「巫(かんなぎ)」の動きについてである。3月21日22時04分に下落トレンドと判断し、シグナルを送信。この時点で、「米ドル/円」は継続的な下落傾向にあったと思われるが、「ここまで下がったのだから……」というよくありがちな雑念はなく、愚直にトレンドにしたがって、下落トレンドの判断を継続。途中、値を戻した場面も何度かあったが、下落トレンドの判断を継続。3月23日4時36分、下落トレンド終了の判断で、「方向感なし」のシグナルを送信した。シグナルに従えば、140pipsあまりを獲得したかたちになった。

「定点観測」とは?

「巫(かんなぎ)」には、2つの顔がある。ひとつは、自動売買システム向けのシグナル配信である。もうひとつは、「定点観測」である。「定点観測」は、マーケット営業日の午前8時から、2時間に1回の割合(平日は1日12回予定)で、その時のトレンドが「上昇トレンド」か「下降トレンド」か、あるいは「方向感なし」、レンジかを配信する。「定点観測」の判定方法は、各観測点における8時間移動平均線の動きで、トレンドの動きを判定する。

「巫(かんなぎ)」を利用するには?

現在、「巫(かんなぎ)」テクノロジーを利用できるFX会社はアヴァトレード・ジャパン株式会社【関東財務局長(金商)第1662号】である。2時間ごとの「定点観測」のトレンド判定メールは、アヴァトレード・ジャパンでFX取引の口座を開設している人なら、無料で受信できる。

「定点観測」メール

一方、「巫(かんなぎ)」を利用した自動売買システムは、株式会社プログレスマインドが提供する「FX Trading System Manager(TSM)」で利用できる。

「FX Trading System Manager(TSM)」の詳細・製品情報はこちら

<辻 秀雄>

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