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【東京金融取引所】”2018年早々に仮想通貨の研究会を発足”~東京金融取引所記者懇談会取材レポート


2017年12月1日(金)15時30分から、東京・丸の内の鉄鋼ビル8階の東京金融取引所会議室で、同社の社長である太田省三氏の記者懇談会が開催された。新聞や雑誌をはじめ、30名ほごのメディア関係者が出席した。記者会見場には、コーヒーや飲料水などが用意されていた。

定刻より5分ほどおくれて、太田社長の記者会見は始まった。太田氏は、今回の記者懇談会の話題は3つあるとして、ひとつ目は、「ユーロ/円」の3カ月金利先物取引であると、話を始めた。

「くりっく株365」が過去最高の取引量を記録

「2016年9月の日銀のイールドカーブコントロールを金融緩和政策として打ち出したことで、『ユーロ/円』の3カ月金利先物取引の2017年度上期の取引量は、2016年同期と比べると、36.4%の減少でした。2015年度の上期は9320枚で、2016年度の上期は9215枚だったものが、2017年度の上期は5842枚と非常に減少をしています。これは、金利がまったく動かないからです。2017年7月24日に、揚子江の会議でTIBORのコード規範が改定されました。もっと現実の取引実績に基づいて、TIBORを変えるという制度に変わったわけです。それについては、私ども大変期待をしていました。それまでは、同じ円でも、TIBORの円とLIBORの円があるのですが、LIBORの円のほうは毎日のように動いています。TIBORの円のほうはまったく動かない。7月24日から今日まで、営業日数が86日ありますが、円TIBORが動いたのがたった3日しかありません。かたや円LIBORは81日間動いています。そういうこともあり、この改革の成果が期待はずれに終わっているわけです。取引が激減しています。

為替証拠金取引ですが、これも、2016年度の上期と比べると、2017年度の上期は29.1%減少しています。「米ドル/円」でいえば、2017年度の上期は、107円台から114円台という7円のレンジ幅ですが、2016年の上期は、レンジ幅が16.3円ありました。2017年の上期は動きが鈍いものですから、取引量が減少しています。これは、OTCも同じで、やはり、取引が減少しています。

それから、これは個人的な見方になりますが、最近はいろいろな指標の変化に対して、投資家の皆さんの感応度が少しお手いるような感じを受けています。たとえば、直近では、北朝鮮がICBMかどうかわかりませんが、ミサイルを打ち上げても、株価も為替もほとんど動かない。さらに、毎月発表されるアメリカの雇用統計の前には、投資家の思惑でよくレートが動くことが会ったのですが、最近はそれがあまり見られない。投資家のみなさんは、日本経済や世界経済にリスクがあまりないので安心しておられるのかわかりませんが、いろいろな指標に対して過敏に反応することがなくなっているのではないかと感じています。

株価指数ですが、これは、2016年度の上期に比べると、2017年度の上期は47.6%増加しています。これは、日経平均が2017年6月に2万円台に回復しました。アメリカの株価もいい、日本の株価も堅調だということで、投資家の皆さんも積極的になっておられると思います。
2016年にニューヨークDOWのくりっく株を導入したとか、SbI証券が参入されて、非常に取引が伸びているということがありまして、5割近く取引量が伸びているということです。2017年の11月は、上場以来初めて、くりっく株365が100万円台を突破しまして、過去最高の取引量を記録しました。

原油と金のETFを上場予定

二つ目は、2018年の第一四半期に、原油と金のETF取引を上場したいと思っています。これについては、取引参加者の皆さんも非常に期待が大きくて、為替、株価指数に続く、第3番目の大きな取引対象となるということで、期待をされておられます。原油はWTIを原資さんとするETFの証拠金取引、金のほうはスパイダーという指標を原指標とするETFの証拠金取引となります。商品を原資産とするETFの証拠金取引ということです。

ビットコインの研究会を立ち上げる

3つ目は、仮想通貨ですが、CMEなどが年内にビットコイン先物を上場するといわれていたり、NSDAQも2018年にはビットコイン先物を上場したいと考えておられますが、東京金融取引所も仮想通貨につきましては、どういうものになるのか不明なところが多いですが、仮に、仮想通貨が金融商品取引法で金融商品に位置づけられるならば、可及的速やかに仮想通貨の先物を上場したいと考えています。

そのために、法律や経済の有識者を中心に、仮想通貨の研究会を立ち上げて、2018年早々に、第一回の研究会を開き、いろいろな面からビットコインの現状や今後の見通しなどを研究したい。いつでも、日本の法体型のなかで位置づけられるようになれば、公的取引所として、ビットコインの先物を上場したいと考えています」

と、太田社長は3つのポイントについて東京金融取引所の現状と考え方について説明をおこなった。ここからは、出席者からの質疑に対して回答を行うかたちで、懇談会は進行した。

仮想通貨についての質疑応答

――仮想通貨の研究会ですが、第一に研究するのがビットコインですか?
太田 それはまだわかりませんが、仮想通貨といえばビットコインが指標のようになっていますから、そのときになってみないと、イーサリアムをどうするかとも含めて、まさにこれから研究をしていきたいということです。
――それは、商品としてではなく、先物ということで上場したいということですか? CFDではない?
太田 ビットコインをどう考えるかですが、通貨ではない。決済手段だとか、金のように資産だというふうに、いろいろな考え方があるようですので、金融商品取引法でどういう通知が出されるのか、それによってどういう扱いになるかですが、とりあえずは先物として上場して、価格も安定しますし、そういうことから入っていくのが妥当だと思っていますが、これもまさにこれから研究していくことでございます。
――ビットコインを上場するとなったら、原稿のシステムで対応できるのでしょうか?
太田 専用の取引システムを構築しなければいけないとは考えていません。今のシステムで対応できると思っています。
――金融庁が慎重な姿勢なのですが、ビットコインの上場についてはどのようなハードルがあると考えていますか?
太田 まったくわからないものについて慎重になるのは致し方ありません。ただ、世界の見方としては、日本は仮想通貨では一歩進んでいるという評価もあります。私が今日、仮想通貨について申し上げるのは初めてですが、そんなことをいうのはトンでもないとか、研究会を設けるのはちょっと、いう感じはまったくありません。仮想通貨が日本の社会にどういうふうに根付いていくのかを研究するのは意義のあることだと思います。ただ、金融商品でなければ上場はできません。
――金融商品として認めてもらうには、金融庁に認めてもらうわけですか?
太田 もちろん、法律改正が必要です。
――すでに民間で取引所を運営している企業などとの提携とまではいかないまでも、彼らのノウハウを学ぶということは考えておられますでしょうか?
太田 仮想通貨について発信をしておられる学者の方などに研究会に入っていただこうと考えていますが、研究の段階で民間の業者さんから話を伺うとか、そういうかたちで研究を進めていきたいと考えています。ただ、金融商品として認められた以上は、私どもは金融デリバティブの専門取引所ですから、可及的速やかに取扱商品にすべできではないかと考えています。
――ビットコインのFXを民間が行っていることの危機感はありますか?
太田 そういう危機感はまったくありません。金融市場の進化の一環ですから、そんな危機感はありません。
――取引量の減少については、FXのトレーダーが仮想通貨FXの取引のほうへ移行しているのではないか、というのが原因とは考えておられないのでしょうか?
太田 それはわかりません。いままで月間で500兆円のOTCがあります。東京金融取引所はそのうちの1%ですが、500兆円が最近は300兆円になっているといわれます。それはレンジ相場によるものなのか、ビットコインFXの取引に流れたかどうかよくわかりませんが、それが日本の金融マーケットにとって健全かどうかは金融当局が判断することです。

FXのレバレッジが下げられるという話についての質疑応答

――最近の報道で、FXのレバレッジが引き下げられるかも知れないとありましたが、実際に、レバレッジが引き下げられた場合、どのような対処法を考えておられるでしょうか?
太田 これも一部に誤解がされているようですが、OTCのFXについて金融取引所がどうこう言う立場にはありません。規制当局がどう考えているか説明を受けたこともありません。

ただ、金融庁がOTCの業者に伝えたことを側聞してみると、FX業者が破綻したときに、日本発の金融危機が起こらないようにすべきだということなんですね。金融取引所は10年前に取引所FXを始めたわけですが、2012年にリーマンショックを踏まえて、金融危機やシステム危機を絶対に起こさないという、FMI原則をだしました。それを受けて金融庁が、清算機関であるわれわれ取引所に対して、もっと財務資金を積めと。もし破綻が会った場合には、日本発の金融危機を絶対に起こらないようにしようというわけです。
東京金融取引所はOTCと比べて、証拠金の他に、清算預託金、それでも足りないときは、私ども取引所が自己資本で違約損失積立金を積んでいるわけです。さらにそれでも足らない場合は、取引参加業者にシェアルールがありまして、絶対に日本発の金融危機が起こらないようにしているにもかかわらず、金融資産をもっと積めといわれています。それまでは、99%間での損失をカバーしていましたが、99%を超える損失もカバーしろといわれたんです。

それで、2015年6月に、東京金融取引所は清算預託金をつまされたんです。この清算預託金は、参加取引業者にとって大変な負担になりました。それまでは、参加取引業者の生産預託金は1.1億円でしたが、2016年のピークには430億円まで積むようになったのです。私どもの取引参加業者さんから悲鳴がでました。なぜなんだと。もともと東京金融取引所は清算預託金もあるし、東京金融取引所の清算損失違約金があるにもかかわらず、なぜ取引所だけそんな負担があるのですか、という声があがったのです。だけどそれは、揚子江なり、金融監督審でダメだといわれて、われわれは積んでいるわけです。

それが、FXのOTCのほうは何もなくて、証拠金しかありません。だから、その大きな流れのなかで、規制当局はOTCも金融破綻の恐れがあるので、日本発のシステムリスクが起こらないようにしましょうと。もしOTC業者が清算預託金や自己資本を積もうとしたら、年間5000兆円から6000兆円はあります。個人的な意見ですが、清算預託金だけでも10兆円になります。そんなものは積めないだろう。それなら、証拠金を増やすしかないので、証拠金を高めるためには、レバレッジの倍率を下げましょう、ということになったのではないか、と私は思っています。

などの質疑応答があって、記者懇談会は約1時間ののちに、終了した。

<辻 秀雄>

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