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【カネツFX証券株式会社】デリバティブ取引を正しく理解してもらいたい。セミナーは1年に100回以上開催


カネツFX証券株式会社

カネツFX証券株式会社【関東財務局長(金商)第282号】
代表取締役社長 水野愼次郎

カネツFX証券株式会社水野愼次郎

コンサルティング部 マーケット・エコノミスト 鹿野正之

カネツFX証券株式会社鹿野正之

カネツFX証券の前身となる企業がFXの店頭取引(OTC)を始めたのは、2000年4月からである。当時は、電話による対面取引が中心だった。インターネット取引を始めたのが、2003年1月からである。そして、「くりっく365」の取り扱いを開始したのが、2005年8月からだ。当時は、取引所FXと店頭取引(OTC)のふたつを扱っていたが、途中で取引所FXの「くりっく365」だけを扱うようになり、店頭取引(OTC)からは撤退した。そのあたりの事情も含めて、同社の代表取締役社長である水野愼次郎氏に話を伺った。

公設の為替取引所という税制の優遇性

「途中から『くりっく365』だけを扱うようになったのは、税制上、優遇されているから、ということがありました。ただ、難点はスプレッドが店頭取引(OTC)に比べると、広いことでした。それと、取引所FXですから、いわば公設の為替取引所という意味合いが強いので、これは、顧客にとっても安心して取引ができる環境を提供できると考えたわけです」

2012年1月に店頭取引業者と税制が一本化されるまで、「くりっく365」の所得に対して課税されるのは、申告分離課税といって20%だった。店頭取引(OTC)の場合は、総合課税に分類されて、税率も最大50%だった。しかも、他のデリバティブ商品との損益通算が可能で、しかも、損失控除の繰り越しが3年間可能だった。「くりっく365」にはそうした税制上の優遇措置がとられていた。

対面取引の重要性

そして、カネツFX証券の特徴としてあげられるのは、口座を開設している人の約半数が電話による対面取引を行っていることだ。店頭取引は、不招請勧誘が禁止されているが、取引所FXの「くりっく365」は禁止されていない。不招請勧誘とは、「契約の締結の勧誘の要請をしていない顧客に対し、訪問したり、電話をかけて、勧誘をする行為のこと」(日本証券業協会)である。だから、顧客と自由に電話でやりとりができる。

「電話での対面取引というのは、非常にいいシステムだと思います。FXというのは、何かを読んでわかるというものではありません。FXの取引になれていない人には、当社の営業スタッフが懇切丁寧にお話をして、少しでも為替取引に関しての理解を深めてもらう。年輩の方のなかには、パソコンの使い方もわからない人がいます。そうした方でも、当社のスタッフはパソコンの操作方法などを丁寧に教えます。そうやって、FXの取引やパソコンの操作を理解していただいて、自分なりの判断ができるようになってから、インターネットでの自分だけのトレードに移っていただくと、今後のFX取引がスムーズにいくのではないでしょうか。そういうかたちが理想的だと思います」

相場には戦術・戦略が重要だ

顧客との対面営業では、カネツFX証券のスタッフも相場の勉強をかなりしなければならない。なぜなら、Brexitや米大統領選挙、フランスの大統領選挙や総選挙など、大きなイベントで相場の変動が予想される時には、対面で契約している顧客から、「相場がどうなるのか」といった問い合わせの電話がひっきりなしにかかってくるからだ。そうした、大きなイベントではなくても、米の雇用統計の前だったりとか、GDPの発表前だったりとか、通常の経済指標の発表前にも電話がかかってくる。

「こんな事象が起きたときには、相場をどんな視点で見たらいいのか、どう考えたらいいのかをお伝えするのも、当社の大きな役割です。ただ、相場が上がるか、下がるかだけで電話されてくるのはもったいないと思います。電話での対面契約と、インターネットの口座契約では、手数料が5倍ほど違います。ですから、私は社員にもいうのですが、ある事象が起きたときに、それをどういうふうに考えたらいいのか、何が起きているのかを、いつでもきちんとお客さまに説明できるようにしておきなさいと。相場には戦略・戦術が必ず必要だから、その点をお客さまに伝えて、十分理解してもらうよう、務めることが大切なんです、と」

しかし、顧客は往々にして為替取引の戦術戦略を考えるよりは、その相場が上がるのか、下がるのかだけに気持ちがいってしまうことも少なくない。そういう考え方では、中長期にわたって利益を上げることはできないのでは、と水野社長は懸念を抱く。投資には、必ず戦術・戦略を立てることが必要だと、水野社長は強調する。

「当社のお客さまのなかには、戦術や戦略をきちんと考えて取引をされる方ももちろんいますが、なかには、何も考えずに、トレードを始めて、相場が自分が思っていたのと逆になったら、あたふたして、損切りもできずにポジションを塩漬けにしてしまう人や、もう少し我慢していれば利が多く乗ったのに、動いたからすぐに決済をして、取れる利益をみすみす取り逃がしてしまう人も少なくありません。そういう人たちは、取引の戦術や戦略を考えて相場に臨んでいないから、そうなるわけです」

では、そうした戦術戦略を考えるセミナーを開けばどうなのか? と問うと、傍らに座っていたコンサルティング部マーケット・エコノミストの鹿野正之さんがこう述べる。

「一度、戦術や戦略を考えるセミナーを開催しようと思って、3カ月間、告知を行ったのですが、応募してきたのは、10名以下でした。それも、セミナー当日になったら、誰もこなかったということがありました」(鹿野正之さん)

今後は、すでにカネツFX証券に口座を開いている人を対象に、戦術・戦略セミナーを開催する意図があると、いう。

現在、カネツFX証券で「くりっく365」の口座開設数は、2000口座強で、その内の約半数が女性である。他社に比べて、女性の割合が多いのは、FX業界では知らない人がいないほど著名な、カリスマ主婦トレーダーの池辺雪子さんが関係しているからかもしれない、という。

充実している情報ツール

その池辺雪子さんがカネツFX証券に提供しているのが、「yukikoVチャート」である。取引所CFDくりっく株365でも使える「yukikoVチャート」は、カネツFX証券に口座を開設している人なら、ある一定の条件つきになるが、無料で利用することができる。この「yukikoVチャート」は、実際に利益をだしている池辺雪子さんが開発したものだけに、一般的なチャートとして馴染のあるローソク足と違って、「髭」や「窓」がなく、トレンドの転換なども見やすいと評判である。また、「yukikoVチャート」では、買いか、売りかのシグナルが表示されるので、投資家はそれを見て投資判断を行い、自分のトレードに生かすことができる。

さらに、カネツFX証券では取引システムは、東京金融取引所のデフォルトのシステムを利用しているが、そのシステムを補い、投資家の投資判断の役に立つのが、「e-profitFX」である。「e-profitFX」では、各通貨ペアの価格をはじめ、チャートやコメント、ニュースなどが表示される。開発したのは、エムサーフという会社だ。各通貨ペアの価格は東京金融取引所から提供されるが、経済ニュースなどは、みんかぶの提供による。

また、投資家への情報サービスとしては、まず、日次、週次、月次のレポートがある。月次レポートは、「FXニュースプライス」というタイトルで、希望者には冊子にして送付しているが、カネツFX証券のホームページにもPDFで掲載している。日次、週次のレポートがテクニカル分析が中心で、これもホームページにPDFで掲載している。他に、1日2回、FXとCFDのそれぞれの市況を提供している。さらに、ツイッターのアカウントを持っており、そこでは、決められた社員がFXやCFDのトピックについてツイートしていたり、経済指標などの発表の時などは相場の動向などを書いている。

セミナーは年に100回以上、地方でも開催

カネツFX証券のセミナーは、毎月1回、東京なら金融取引所のセミナールームで行われている、同社のコンサルティング部長の藤田茂氏による「為替相場を斬る!」セミナーが代表格だが、このセミナーは、東京をはじめ、大阪、そして、7月から隔月で福岡でも開催する。鹿野正之さんがいう。

「地方でのセミナーは、当社の協力仲介業者(カネツ商事、セントラル商事、大起産業)との共催を考えています。さらに、3カ月に1回、大規模なセミナーの開催を予定しています。すでに企画は上がっています」

それについて、水野社長が補足する。

「これまで、藤田以外の講師によるセミナーは何度も開催していますし、外部講師を招いてのセミナーも3カ月に一度ぐらいの割合でやってきています。あれこれ入れると、年間で100回ぐらいのセミナーはやっていますよ。今後は、仲介業者と共催で行うセミナーを主体していきたいと考えています」

今後は、大規模セミナーや中規模セミナー、小規模セミナーといった3種類のセミナーも必要だと考えている。セミナーの真の目的は、FXやCFDをはじめ、デリバティブ取引の正しく理解してもらうことにある。そのために、小規模セミナーで徹底的にデリバティブの上手な使い方などを教えるのも、デリバティブ取引一本でやってきたカネツFX証券の大きな使命のような気がする。

最低証拠金制度を導入して投資家を保護

では、投資家保護についてはどうか。水野社長はこう語る。

「投資家の証拠金は、法律によって分別管理をすることが定められています。当社に口座を開いていただいている投資家の皆さんの証拠金は、東京金融取引所に預けて、取引所がしっかり分別管理をしています。ですから、投資家の皆さんにとっては安心です。

さらに、当社では、取引をされる歳の証拠金ですが、『最低証拠金制度』を取り入れています。これは、東京金融取引所が定めている最低証拠金以上の証拠金を、投資家の皆さんに預けていただくというシステムです。『くりっく365』だと、1万通貨で3万円、CFDだと4万円ですか。もちろん、各通貨ペアによって、最低証拠金は異なってきます。トルコリラやポーランドズロチなら、1万通貨の取引で3万円です。東京金融取引所では2万円と規定しています」

このような「最低証拠金制度」を導入しているのは、投資家の皆さんの証拠金がすべてなくならないようにするためと、少しでも余裕を持って取引をしてもらいたいからだ。カネツFX証券では、ポジションで一番多いのは、「トルコリラ/円」で、取引頻度がもっとも多いのは、「米ドル/円」だそうである。「トルコリラ/円」はスワップ金利狙い、「米ドル/円」は値動きの狙いが目的だ。

FX市場は緩やかな右肩上がり

では、今後のFX市場やFX業界についてはどう見ているのか。水野社長は次のように語る。

「FX市場は成熟してきていますから、これまでのような伸びは期待できません。ただ、顧客数は、右肩上がりで増えていくと思います。それと私が思うに、最近の相場を見ていると、取引が一瞬で終わってしまうことが多くなって、中長期のトレードがしにくいような感じを受けています。加えて、FX業界ですが、まだまだ、淘汰が進むと思っています」

カネツFX証券の2016年から2017年の口座の伸びはどうか? 2016年は、マーケットが投資家のほうを向いていなかったのが原因か、口座数は微増できているそうだ。

東京金融取引所には知名度をもっとあげてほしい

最後の東京金融取引所への要望を尋ねてみた。水野社長はこう語る。

「東京金融取引所には、もっともっと知名度を上げていただきたいと切に思っています。確かに、業界関係者の間では東京金融取引所のことは誰でも知っていますが、一般的には、店頭取引(OTC)と取引所取引の違いがそれほど理解されていない。安心や信頼、透明感を謳っていますが、それが一般に浸透していないような気がしています。取引所取引は良いものだということを知ってもらわないと、私たち、『くりっく365』や『くりっく株365』の取扱業者としても、仕事に影響してきます」

カネツFX証券の経営理念には、日本の国民に正しく、デリバティブを理解してもらうこととある。未だに、デリバティブ取引というと、負のイメージがついてまわることが少なくない。そうした負のイメージを払拭する意味も含めて、「くりっく365」や「くりっく株365」という証拠金取引、デリバティブ取引の公設機関である、東京金融取引所の知名度が上がり、一般の国民に浸透することが、デリバティブ取引の正しい理解にも繋がる。

そのことは、カネツFX証券の経営理念とも密接に関係してくる。だからこそ、今後の東京金融取引所の動向や事業への取り組みへの関心はいっそう高まっており、一時も目が離せない。

<辻 秀雄>