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【株式会社アイネット証券】太田二郎の「どうなる?今後の為替相場。熟考FXの集い。先人に学ぶFXのいろは」セミナーに潜入


2017年6月30日(金)19時から、株式会社アイネット証券【関東財務局長(金商)第11号】の「どうなる?今後の為替相場。熟考FXの集い。先人に学ぶFXのいろは」セミナーが、パシフィックセンチュリー丸の内27階の同社のセミナールームで開催された。講師を務めたのは、FXストラテジストの太田二郎さん。会場には、20名近い個人トレーダーが詰めかけた。

FXストラテジスト太田二郎

欧州の要人発言とイギリス

太田さんは、冒頭、ECB(欧州中央銀行)のマイク・ドラギ総裁の発言と、BOE(イングランド銀行)のマーク・カニー総裁の最近の発言を取り上げた。ECBのドラギ総裁は、9月頃に緩和縮小の意向を示したが、ECBの理事たちは「ドラギははしゃぎすぎ」といっていたが、ディーラーはこの理事たちの発言を信用していないこと。さらに、BOEのマーク・カーニー総裁が6月29日に利上げを示唆したことについて、これまでBOEの理事のなかで利上げに賛成したのはひとりだったが、3人に増えた。しかし、その内のひとりは6月末が任期で、実質ひとりしか利上げ派は増えないと、関係者は楽観していた。ところが、BOEのチーフ・エコノミストが利上げに賛成したために、カーニー総裁も利上げ発言に踏み切らざるを得なかった。

だが、イギリスの現状を見ると、イギリスは非常に“やばい”状況に陥っている。あまりにも通貨安になりすぎて、コストプッシュインフレを起こして、輸入物価が非常に高くなっている。経済成長が鈍化してきて、雇用が不安になってきている。平均賃金が大幅に下がってきている。そして、最大の問題はインフレ率。インフレは中央銀行にとっては非常に怖い存在で、何とかインフレを押さえる意味で、太田さんが個人的に知っている範囲ではといって、「ポンド/米ドル」と「ユーロ/米ドル」は10%近く上昇すると見ているという。

利上げラッシュ?

そして、現在の市場の状態に触れた。

「アメリカは利上げ、再利上げ、そして、年内に0.25%の利上げがあるといわれているが、市場はすでに8割方、利上げを織り込み済みである。そして、欧州の中央銀行、さらには、カナダの中央銀行のポロズ総裁がカナダドル乗り上げを示唆している。カナダドルの上昇を招いてしまった。それから、NZドルや豪ドルもこれからの理事会で利上げの兆候がでるのではないかと言うことで、市場は非常に警戒をしています」

主要通貨ペアの今後の予測

と、ここまでが前置き。そして、太田さんは、「米ドル/円」や「ユーロ/米ドル」「ポンド/米ドル」の今後の予測に触れる。

まず、「米ドル/円」については、次のように語る。

「基本はレンジで、政治的混乱や経済危機がなければ、緩やかな円安へ。オプションでは円高を期待だが、IMMポジションでは円安を期待している。現実の為替相場はレンジ相場を維持と見方はわかれている。日本の低金利と投資先を求めた外債投資や海外不動産投資が急拡大し、円高局面は限定的である。ただし、BIS年次報告では、日本の銀行は2007年以来、ドル建ての貸借を2倍強に増やしたため、前回の金融危機を悪化させたような資金調達面の衝撃から、打撃を受けやすいとある。有事には円高が強まる可能性がある。ただ、外債投資や海外不動産投資が活発になっているため、円はこれ以上落ちず、緩やかな上昇を続けて、限界がきたときに、円高になっていくだろう」

さらに、「ユーロ/米ドル」については、長期的な売られすぎの解消が継続する可能性が高く、インフレ圧力も加わり、下げ幅は限定的で、上昇トレンドは維持すると見る。また、「ポンド/米ドル」は、政局不安のポンド売りと、インフレ懸念のポンド安阻止と、相反する動きを取る可能性がある。政局の安定がなければ、ポンド売りだ。BOEは、ポンドが弱くなるのを避けたいので、利上げをしてポンドを上昇させたいと考えている。しかし、そのポイントは株価の動向にかかっている。株価が安定すれば、金利は上昇する。だから、株価に要注意をおくことが必要だと述べる。

主要通貨の相関関係

FXストラテジスト太田二郎そして、太田さんは、主要通貨間の相関関係や、金利と株式の相関関係、「米ドル/円」相場ともっとも強い相関関係にあるのは何かと、話を進めていく。そこででてきたのが、「米ドル/円」と金の相関関係は逆相関関係だったり、「米ドル/円」とアメリカの10年物国債金利は相関関係にあったり、また、「米ドル/円」と「カナダドル/円」は似たような動きをすることが、グラフから見て取れた。トレードをするときには、そうした相関関係も参考にしたがほうがいいと、太田さんは指摘する。
次に、IMM通貨先物とユーロのネットポジション、円のネットポジションについて触れ、太田さんがいま注目している「FXオプションのボラティリティ」について語る。

「グラフを見ると、『ユーロ/米ドル』は非常に落ち着いています。価格は1.05台から1.12台まで上がってきている。ユーロの買い戻しがあるが、変動率が落ちてきている。これは珍しい現象だが、市場がいかに「ユーロ/米ドル」の上昇を容認しているか、ということだと判断しています。『ポンド/米ドル』は、ボラティリティが高い。「豪ドル/米ドル」は変動率が6.7%ぐらいで、徐々に下がってきている」

そして、FXオプションのリスクリバーサルのグラフを身ながら、太田さんは、「円は、オプションの世界では円高だ」と指摘する。また、「ユーロ/米ドル」は、市場全体が、ユーロの売りから買いに変化をしている。「ポンド/米ドル」は、総選挙でメイ首相の与党が負けてから、ポンドの売りから買いに変化すると太田さんは思っていたが、ポンドの売りのままで、6月29日からまた大きく戻している。オプションの世界では、ポンド高にいくと見ているという。

訳のわからないのが、「豪ドル/米ドル」だ。太田さんの相場観では、いつも豪ドル高なのだが、いっこうに豪ドル高にならない。市場のセンチメントも豪ドルの売りである。ただ、金利が変化する可能性があるので、一部、7月のオーストラリア準備銀行も緩和方向に示唆するリスクがでてきているので、注意深く見る必要があると、指摘する。

個人投資家には馴染みがないFXオプションだが、シカゴのIMMのポジションとFXオプションのリスクリバーサルは、市場のセンチメントを表しているので、自分のセンチメントだけにとらわれず、どう動いているかの参考にしても良いし、それで取引をするのも良いが、見てもらうと面白いと思う、と太田さんは語る。

月次チャートから見た主要通貨の動き

次に、「ユーロ/米ドル」や「ポンド/米ドル」「豪ドル/米ドル」「米ドル/円」の月次チャートを示しながら、それぞれの通貨ペアの解説に移った。なかでも、「豪ドル/米ドル」について、太田さんは豪ドルが強いと思っているのになかなか上昇しないと首をひねる。「ポンドと似ている」とまでいう。

古い言い方をすると、コモンウエルズ通貨というのが豪ドルだという。旧大英帝国の通貨で、豪ドルも、NZドルも、カナダドルもそうだという。旧大英帝国の通貨の動きは似る。「米ドル/カナダドル」は唯一アメリカの隣なので、若干、動きが違うが、なぜこんな弱い通貨が左側にきているか。「米ドル/豪ドル」とはいわない。ポンドやユーロのような強い通貨は良いが、こんな弱い非通貨が左にきているか、それは、旧大英帝国、つまり、昔はポンドで何でも決済をしていたので、その名残りで、豪ドルもNZドルも左側にきている。「豪ドル/米ドル」は、0.70から0.75半でもみ合いをして、上昇するだろうと考えている。よく、原油価格や商品先物価格が下がったから、豪ドルは売りだと言うし、中国との貿易関係が深いので、中国が景気が悪いと条件反射で豪ドルを売る。昨日(6月29日)のように、中国のPMIの値が強かったから、豪ドルは買われる。これが豪ドルという通貨の特性である。

次に、「米ドル/円」だが、困ったもんだと、太田さんは少し嘆く。70円台から125円まであげて、そこから100円台まで下がったが、100円から125円を超えるイメージは持てない。そこで、2つのパターンを考えている。ひとつは、105円から120円のレンジ、もうひとつは、110円から125円のレンジ、そのどちらかだ。だまっておけば、緩やかに円安方向にむかっていくというパターンを何度も繰り返す気がする。

そういって、太田さんは、為替についての役立つサイトを紹介した。アトランタ連銀の「GDP Now」、ニューヨーク連銀の「Nowcast」と、「CME Fedwatch Tool」の3つだ。

<辻 秀雄>

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