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【マーケットエッジ株式会社】トランプ大統領就任から100日、マーケットはどう評価した?

提供:マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅努


トランプ大統領就任から100日、マーケットはどう評価した?

4月29日、ドナルド・トランプ大統領の就任から100日目を迎えた。いわゆる「ハネムーン期間」の終了になるが、トランプ大統領はペンシルバニア州で開かれた集会での演説において、「米国第一」の政策を再確認すると同時に、株価上昇や雇用拡大などの成果を誇示している。

選挙キャンペーン中から米国内外で物議をかもしたトランプ大統領は、2017年の投資環境にとって大きなリスク(不確実性)と捉えられていたが、マーケットは一定の信任票を投じた格好になっている。

就任式前日の1月19日と就任100日目となる4月29日の株価を比較してみると、ダウ工業平均株価は1万9,732.40ドルから2万0,940.51ドルまで、1,208.11ドル(6.1%)の上昇率を記録している。しかも、3月1日には過去最高値を更新する2万1,169.11ドルも記録しており、リスクマーケットがトランプ大統領の誕生を歓迎したのは明らかである。

(出所)Reutersよりマーケットエッジ作成

メディアでは批判ムードが圧倒的に優勢だが、少なくとも投資家の視点では歓迎すべき大統領だったことは明らかである。もちろん、オバマ前政権下の末期に米国や世界の経済成長が加速したというタイミングの良さも株高に大きく寄与しているが、トランプ政権の打ち出しているインフラ投資、大型減税、規制緩和といった政策が、マーケット・フレンドリーと高く評価された状態になっている。

しかし、株式市場以外のマーケットにも目を向けると、不気味とも言える動きが観測されている。それが安全資産の代表格である金価格の上昇である。COMEX金先物相場は、1月19日の1オンス=1,201.50ドルに対して、4月29日時点では1,268.30ドルまで、5.6%の上昇率を記録しているのである。ダウ工業平均株価の上昇率(6.1%)には届かなかったが、株式相場と金相場が同時に上昇したのがトランプ大統領就任100日間だったのである。

(出所)Reutersよりマーケットエッジ作成

確かに、投資家は表面的にはトランプ大統領の誕生を高く評価し、米株式相場は連日の過去最高値更新になった。株価が急伸したのは間違いのない事実である。しかしその一方で、トランプ大統領の政策遂行力などへの警戒感を高まった結果、同時に金の購入も増やしていたのである。すなわち、積極的にリスクを取りつつも、「トランプ・リスク」の暴走による投資環境悪化にも備えるというのが、ここ100日間の投機マネーのメガトレンドだったのである。

◆アンビバレントな投資家たち

米実体経済や企業業績環境に対しての高い信頼感は、株価の上昇トレンドを支持している。各種のバリュエーション指標は割高や過熱感を示しているものの、トランプ大統領就任から100日は目立った調整局面もみられず、株式市場に資金を投入するのが正しい投資行動だった。

しかし、その一方で株高とほぼ同じペースで金相場の上昇が進んでいることは、見掛けほどにはマーケットはトランプ大統領就任100日を楽観視はしていない一つの証拠と言えそうだ。何か具体的な根拠があって金相場を買い進んでいる訳ではないが、トランプ大統領を起点に何か不測の投資トラブルが発生するリスクへの対応として、金が購入されているのである。特に年初から目立つのは金上場投資信託(ETF)経由の投機マネー流入であり、突発的な株価急落によるポートフォリオの棄損を回避・限定するために、他金融資産との相関が低く分散投資効果が認められる金保有を増やすことで、「トランプ・リスク」をヘッジする動きが活発化している。

象徴的なのがダウ工業平均株価と金価格の比価(=ダウ/金レシオ)であり、トランプ大統領就任100日間は、16.5倍前後で横ばい状態が続いている。大統領選前の13.5~14.5倍前後からは大きく上昇したが、実際の大統領就任後は株価と金価格とのバランスが固定されているのである。これは、大統領選でトランプ大統領の誕生が決まった直後は単純なリスク資産買い・安全資産売りの動きが優勢になったが、その後はリスク資産買い・安全資産買いという、一見すると矛盾する投資行動が行われていることを明確に示す指標になっている。

(注)レシオ=ダウ工業平均株価÷金価格 (出所)Reutersよりマーケットエッジ作成

大統領就任100日間の株価と金価格の同時高という現象は、トランプ大統領の誕生を歓迎しつつ、先行きを不安視するマーケットのアンビバレント(相反する勘定を持つ)な状態を明確に物語っている。金価格を鎮静化させることができるか、株式投資の視点でも今後の金価格動向からは目が離せそうにない。

※当記事は、投資に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

提供:マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅努

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